魅惑のマシュマロ (ページ10)

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次の週から、かな。
なぜか翔くんも玉子焼きを作ってくるようになった。

真っ黒で、ぐちゃぐちゃ。

翔「この前は悪かったっつーか、何つーか…。」

『…そのお詫びが、これ？

黒すぎて悪意しか感じないけど…(笑)』

翔「悪かったな、下手くそで！

おら、良いから食え！」

『むぐっ！もごごっ！』

強制的に口にぶちこまれた黒い物体。
焦げた所がジャリジャリして、なのに激甘で…微妙な気持ちになった。

潤「あははっ！A、食わされて泣きそうになってる(笑)」

翔「おい、ふざけんなよ!?

俺の愛情たっぷりの玉子焼きだぞ！(笑)」

『もっ、もういらにゃい～(泣笑)』

本当、真っ黒なのはもういらない(笑)

そんな楽しいお昼休みを週に2、3回は過ごしてたと思う。

そのせいで、やっぱり嫉妬の目は向けられる事に。

最初はお弁当がゴミ箱で見つかった。
お母さんの美味しい玉子焼き、食べたかった(泣)
流石に拾える場所でもないし…。

そういう日は翔くんと潤くんに、お弁当を分けてもらってた。

潤「大丈夫？最近、弁当捨てられてる事も多いけど…。」

翔「何なら弁当、預かってやろうか？」

『そうしよっかな～…あの甘い玉子焼きがないと、元気出ない…。』

柄にもなく、溜め息が漏れた。

翔「ほら、俺の玉子焼きでも食って元気出せって。」

『え～…まだ黒いじゃん。』

翔「良いから！デブは食って元気だしとけって(笑)」

『むがっ！』

あの真っ黒な玉子焼き以来、久々に口に押し込まれたそれは…ちょっとしょっぱい味になった。

『ふぐっ…ぅ、んっ…(泣)』

潤「A、負けんなよ？」

『うっ、ぅんっ。』

翔「ぶふっ…ごめん、ちょっとブサイクだぞ！(笑)」

泣き止まそうとするなら、もうちょっと優しくしてよね！

そんな言い方してても、翔くんが周りを良く見ててフォロー出来る子なのはこの付き合いの長さで分かってること。

ありがとう、チャラいけど！(笑)