魅惑のマシュマロ (ページ5)

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中学校ページ5

小学校からエスカレーター方式で、ほぼ顔見知り状態の中学校。
カズとは3年間、同じクラスだった。

中学生になっても、奴らは変わらずに遊びに来た。
部活があるからそれなりに遊べなくはなるんだけど、1時間でも来て遊んで帰るんだよね。

バレンタインは幼稚園から、何かしらカズに渡してたせいで行事化してて。遊びに来るみんなに作って渡してた。義理中の義理だったよね、うん。

ある年は翔ちゃんを追い掛けて、うちに女の子が何人か来たことがあった。

「Aちゃん家に良く来てるよね？
どこにいるか知らない？

…櫻井くんの自転車あるけど。」

『(ｷﾞｸﾘ)あ、ごめん、うちに自転車停めてどっかに行っちゃったんだよね(汗)お習字かな？』

「そっかぁ…ごめんね？じゃあね。」

いないことにしてくれ、ってキッチンに逃げた男子諸君。
この女子がおとなしく諦めたから良いものの…初めて色恋沙汰に巻き込まれるのは面倒だと思った。

そう、これだけ遊んでても恋心なんて生まれなかったのよ。
プールだって一緒に行ったり、キャンプも計画してうちの親が同伴で行ったこともあるのに。

男女の友情は成立してました。

中2の頃かな。
その日はカズしか来てなくて、天然パーマのせいで寝癖も直らないって話をしてた。

「俺はこの辺、メロンパンみたいで好きだけど。」

って、左側頭部って言うの？そこの髪をわさわさって触って言われた。

デブの頭触りながらメロンパンって、私はあんパンでなく、メロンパンちゃんの方かって笑った。

実は、ちょっと照れくさかったけど。
部活の子に話したら、ニヤニヤされ…そういう意味の照れくさいじゃなかったのに。