魅惑のマシュマロ (ページ17)

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和「思い出話、しよ？
特に、中学時代の。」

あー…あの時の事かな。

『じゃあ、私から…聞いちゃうかな？』

和「はい、何でしょうか。」

『実はね？』

ヤマダさん部隊の偵察の件から話した。

『私なんかがカズとイイ感じな訳ないのに、わざわざ人使って偵察してきた事にムカついてさぁ。』

和「んふふっ、Aはハッキリしないタイプは好きじゃないもんね？」

『本当だよ、あんな遠くもない距離で見てるなら自分で聞きにこいっての(笑)』

笑ったら、またお腹に回ってる手がキュッて強くなった。

和「…あの人さ、勉強教えてあげてるだけなのにアプローチ凄くて。

断り続けてたら、いつの間にか変な噂が…。」

『あー、ヤったヤらないのやつだ(笑)』

和「知ってたんですか(苦笑)

でもAの態度は変わらなかったし、噂なんて耳に入ってないんだと思って…あの頃は安心してたわ。」

耳元で溜め息が聞こえた。

『でもその後、マミちゃんと付き合ってたよね？』

和「うん…Aは俺を男として見てないし？試しに付き合ったのよ。」

『お試しにしては、引き留めてたじゃん(笑)』

和「あれは、まぁ…Aの反応見てたのも、ある。」

『うわー…マミちゃん、私とも仲良かったのに…。』

和「ぅ…ご、ごめんなさい…。」

チラッと振り向いてみたら、シュンとしてる。

『まぁ、そっちの問題だと思ってノータッチだったから？許そう。』

和「はぁい……で、何か違うってなって別れたのが…さ。」

『…今みたいなこと、した時？』

そっと、カズの手に触ってみた。
ちょっとだけ、震えてる…？

和「うん…彼女と付き合っても、浮かぶのはAの事だし。

触りたいって思うのも、Aだけだったんすよ…。」

不意に首筋に唇が触れて、身体が跳ねる。

和「おっきい身体して、心は繊細で、誰にでも優しいAが好きだった…。

順番間違えて、あんなコトしてごめんね…？」

ぁ…キュンって、した。

でも同時に、お腹がグゥって鳴った。

和「ふはっ(笑)

ごめん、朝ごはん食べてないんだ？」

『ぅ～…雰囲気をぶち壊して、すまないと思っている。』

和「ジャックバウアーか！(笑)」

穴があれば自ら埋まりたい…。

『はい、カズの分。』

和「お、Aの手作りとか久々ぁ♪

いただきまぁーす。」

一緒に食べた塩むすび。
いつもより美味しいのは、カズと一緒に食べてるからだと思う。