惚れたもんだから仕方ない 07 ページ29
丸山side
「…は？」
鍵を開けて見えた光景は
Aちゃんがソファーの上で子猫みたいにちっこく丸まって幸せそうに眠っているというものだった。
かわいい…やなくて
村「なんのデジャヴやねん」
丸「前もそういえばそんなんあったなぁ」
安「なんかテーブルの上置いてあんで」
大「前も何かあったよな」
…前は確か入浴剤と飴やったな
亮ちゃんはテーブルの上に置いてあるビニール袋の中を漁る。
錦「……みかん」
横「え？」
錦「めっちゃみかんある」
わらわらと皆でビニール袋の周りを囲んで確かめると、たしかに十数個のみかんが入っていた。
渋「はー…こいつほんまに何考えてんやろ」
ふ、と渋やんが笑った。
横「相変わらずやわ」
安「冬やからみかんってことなんかなぁ〜」
つられて他のメンバーも笑っている。
あ、何か今やっと皆の緊張の糸が少しほぐれたんかな。
錦「……1回皆休戦しよや」
さっきまで亮ちゃんも笑ってたけど、少しだけ真面目な顔に戻って
錦「皆何のことかわかってるんやろうから、あえて内容は言わんけれど、Aさんをこのなんともいえない状況というかなんか嫌な空気のまま地元に帰らせるの可哀想や。しかもAさんの気持ちあってこそのことやんか。それを俺たちの中でごたごたするんは何か違う気する。だからリセットするわけやないけれど、映画成功させるためにも一旦休戦して、Aさん含む皆で頑張っていこおや」
安「うん、俺も賛成。そもそもAちゃんはこの映画があらへんかったら出逢えんかったと思うし、Aちゃんもこの映画にかけとるところがあると思う。やから映画に向けて皆で頑張らなあかんねんな」
ヤスも亮ちゃんの言葉に続く
その他のメンバーも黙ってはいるけれど、2人の話に小さく頷いたりしてる。
村「じゃあもう映画に向かってやるしかあらへんな！！」
『ん……』
信ちゃんがそう言いながら両手でパン！と拍手するもんやからスヤスヤ寝ているAちゃんがそれに反応し、もぞもぞ動き出す。
え、起きるんちゃう？
横「お前が大きい音出すから！」
信ちゃんに小声で怒っているのをよそに
『う…』
大「う？」
『うしが………とんだ……』
そう言い残しまた眠りについてしまった。
「「「「「「「……は？」」」」」」」
こうしてまた渋やんからはたかれて目をさましたのでした。
さよならと始まりの合図 前→←惚れたもんだから仕方ない 06
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るんば(プロフ) - みけねこさん» みけねこ様：コメントありがとうございます。見てくださってる人がいらっしゃったんだと思って感激しています。笑 これからも主人公の変わらない性格で突っ走っていきたいと思います！ (2019年6月30日 20時) (
レス) id: 68dc1c2eea (このIDを非表示/違反報告)
みけねこ(プロフ) - スゴく楽しく読ませてもらってます。主人公のドジな事も仕事に真剣な所も楽しいです。更新楽しみに待ってます。 (2019年6月28日 18時) (レス) id: 5ac0d2c424 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：るんば | 作成日時：2019年6月27日 20時
