2人で居残り 10 ページ14
主人公side
本当はいつか誰かに話す時が来るっては思っていた。
ちゃんとわかっていた。
けれど、
まだ、話す心の準備ができていなかったみたいだ。
『「………」』
あの後タクシーがすぐ着いた。
丸さんは「…来たし乗ろうか」とタクシーに乗り込んで、行き先を運転手の方に伝えた以来、何も話さない。
タクシーの運転手の方も今日は無口な方らしく、タクシー内は沈黙で包まれている。
今日は私も何か話そう、ていう気にもなれず。
というより、あんなとこで会話が終わってるから、話し出しにくい…
…どうしよう。
ーーーーーーーーーーーーーーー
「到着しましたよ」
『あっ…はい』
結局ずっと話さないままマンションに着いてしまった。
えっと、料金は…
「あ、お金はええから」
『え…』
「遅なったの俺のせいでもあるし」
『でもそれは私の「ええの」
そう言って丸さんは優しく微笑む。
『…ありがとうございますっ』
「ん、いつもにちょっと戻ったな」
そう言って私の頭を撫でる。
「…さっきのこと、いつか聞かせてもらえたらっては思ってる。
やけど、無理して話さんでええ。
Aちゃんが話してもいいって思った時に聞かせて？」
優しく包み込んでくれるような声と、どこかはにかみながらも悲しそうな姿の丸さんに
私はもう一回泣きそうになった。
でも、その涙をこらえて
『はいっ…ありがとうございます。
いつか、心の準備ができたら、
話させてください』
そろそろ過去を受け止めてみよう。
そう思えた。
「それじゃあ、また明日な」
『はい、おやすみなさい』
丸さんの乗ったタクシーが見えなくなるまでずっと見送っていた。
ちゃんと自分の過去と向き合おう
そう思えた日だった。
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るんば(プロフ) - 名無し61658号さん» コメントありがとうございます！最近は忙しく更新が亀並みに遅いですが、何卒よろしくお願いします(；▽；) (2017年6月26日 23時) (
レス) id: 3dde84f970 (このIDを非表示/違反報告)
名無し61658号(プロフ) - 更新待ってます！すっごく面白くて大好きなのでどんな展開になるか楽しみです！ (2017年6月22日 7時) (レス) id: b07a67e874 (このIDを非表示/違反報告)
るんば(プロフ) - YUIさん» YUIさん>>コメントありがとうございます。そう言っていただけてすごく嬉しいです！頑張ります(#^.^#) (2017年1月10日 22時) (レス) id: 42a003524a (このIDを非表示/違反報告)
YUI - この作品大好き！更新楽しみにしてます。頑張ってください(^-^ゞ (2017年1月9日 16時) (レス) id: d81d3c26d0 (このIDを非表示/違反報告)
るんば(プロフ) - あいこさん» あいこさん>>コメントありがとうございます。そう言っていただけでとても嬉しいです（＾ν＾）受験生のため、更新がゆっくりなってしまいますが、何卒よろしくお願いします！ (2017年1月5日 2時) (レス) id: 8071a3354f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ダイソン | 作成日時：2017年1月2日 0時
