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平然と、彼はそこに居座っていた。
ドアを開けて神代先輩は一瞬こちらを見た後、
すぐに視線を逸らして寝転んだ。
類「…仲良くなったんだね、Aくんと瑞希くんは」
瑞希「そんなの先輩に関係無いでしょ、きっと分かんないよ。
ね、A」
『そうなのかな、よく分かんないけど』
瑞希「散々 “ 友達ごっこ ” してきたくせに分かんないって？」
『…うるさい』
そう言いながら瑞希の頬を両手で包み、優しく引っ張った。
痛い痛い、と冗談らしく言う瑞希に思わず微笑んだ。
類「…良かったね、Aくん、瑞希くん」
ふと混じり込む静かな声。
瑞希から視線を外さず、声だけ聞いた。
類「２人が仲良くなってくれて良かったよ」
皮肉っぽく、でもどこか寂しそうな、羨ましがっているような声。
…もしかして神代先輩は、自分は仲良くしないと、そう言いたいのだろうか。
そう考えたのは瑞希も同じようで、私達はとりあえず離れた。
しばらく、屋上に沈黙が訪れる。
誰のせい、とかそういうものは関係無く、場の雰囲気的な沈黙。
────
暑い。
ミーンミーンと遠くで蝉が鳴く中、じんわり滲み出てきた汗を拭う。
この前まで残り１ヶ月だった夏休みが、残り１週間となっていた。
夏休みに入ったら、もう会えなくなるのだろうか。
そんな私の素朴な疑問で沈黙は破られた。
『…夏休みってどうなるのかな』
瑞希「…たぶん先輩がどうにかして鍵を作ってくれるよ」
類「残念、と言って良いのか分からないけど、それならもう作ったよ」
乱れた制服のポケットから、じゃらんと音を立てて顔を出す鍵。
私と瑞希は思わず感嘆の声を上げた。
瑞希「さすが先輩！ もう用意してあるとはね」
『うん…本当に、さすがとしか言えない』
類「…そうかい、それはどうもありがとう」
その言葉に私達は揃って首を傾げた。
何も感謝されるような事はしていない。
もしかして、神代先輩は称えられるだけで付け上がる
案外ちょろい人だったのかもしれない。
類「…フフ、いや、こんな事して褒められるのは初めてだったからね」
…あぁ、そういう事か。
神代先輩はまだ堕ちたままなんだ。
この人は、まだ『独り』なんだ。
────
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ramune(プロフ) - 空無さん» こちらこそ感謝です！ (8月18日 8時) (
レス) id: b281f98d72 (このIDを非表示/違反報告)
空無(プロフ) - 続編感謝です！ (8月18日 8時) (レス) id: ce1eb79c94 (このIDを非表示/違反報告)
ramune(プロフ) - 廻慧さん» ありがとうございます〜！！！同じ受験生でしたか！！ほんと勉強しなさ過ぎて私はやばいです……笑 心強いです、一緒に頑張りましょう！！ (8月18日 8時) (レス) id: b281f98d72 (このIDを非表示/違反報告)
廻慧 - 続編おめでとうございます！私も受験生なのでお互いに頑張りましょう！ (8月18日 8時) (レス) @page46 id: 6c38b128dd (このIDを非表示/違反報告)
ramune(プロフ) - さふゆわさん» さゆふわ様〜！ありがとうございます〜！！続編今日作りますね！！！お楽しみに！ (8月18日 7時) (レス) id: b281f98d72 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ramune | 作成日時：2022年7月17日 21時
