夜明けの空に。４

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新村「先生っ、日向くんがっ！」








その時、



何やら焦った様子の看護師の新村が形相を変えて走ってきた。









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警告音が鳴り響いているのが微かに聞こえ、成瀬は走り出した。









後からAと朝倉も駆けつけると、

日向は痙攣を起こしていたのだ。


それにまた出血を伴っている。









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成瀬「ジアゼパム。」







新村「はいっ！」






朝倉「…どうして出血傾向が？

凝固系にも異常はなかったのに。」









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その時、Aが彼の袖をまくると、


腕に小さな赤い斑点のような湿疹のようなものができていた。









それを見た成瀬が布団を剥いで足を見ると、


足にも同じくその傾向が見られた。









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『成瀬先生…これって…。」




成瀬「ああ、頭部CT急ぐぞ！」





朝倉・新村「はい！」









看護師「ストレッチャー入ります！」









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速やかに頭部CTを行うと、


日向は脳出血を起こしていた。









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成瀬「日向くんは、オスラー病かもしれません。」






越川「…なんですか、それ。」





成瀬「全身の毛細血管に問題があり、

そのせいでいろんな箇所から出血症状が出る、

大変珍しい疾患です。

日向くんはそのせいで脳出血を起こしています。

すぐにオペしないと、命が危険です。」








越川「すぐに助けてください！

先生お願いします！お願いしますっ！」









越川はすぐに返事をしたが、









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本郷「残念ですが、それはできません。」






その声に越川の顔は曇る。









『本郷先生…。」





朝倉「でも早く治療しないと手遅れに…！」






本郷「相手は子供だ。

親の同意なしにオペはできない。」







『そんな…、』









これでは黙って命尽きるのを待てというのだろうか、

Aたちは遣る瀬無い絶望感に苛まれた。









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越川「あの子の母親は私です…！

私が同意しますからすぐに手術してください！！

サイン書きますから！」








成瀬「越川さん、

あなたのしてることは犯罪ですよ。」






越川「日向くんが助かるなら、

犯罪者にだってなります…！」









『越川さん…、』

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