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あれから、先輩とAちゃんのお母さんは、


一度二人で話させてほしいと言ってスタッフルームを出て行った。









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桜庭はとりあえずAちゃんを

あの二人のところに行かせないよう探しに行った。









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私と高岡、深澤しかいないスタッフルームはシンとしていて、

どうしても重苦しい雰囲気が拭いきれなかった。









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「先輩ってさ…、

Aちゃんと元々知り合いなのかな…。」





深澤「えっ?」







高岡「は?朝倉何言ってんの?」








「…だって。さっきの先輩、見たでしょ?

自分のこと以外であんなに焦ってる先輩、初めて見たし。」









深澤「でもまあ、それだったら辻褄があうよな…」









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成瀬side









俺とAの母親、Aみなみは

夜の食堂にいた。









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みなみ「…どうしてAに会わせてくださらないんですか?」







「…Aさん、俺のこと、覚えてないんですか?」







そう言って首から下げてるネームをAさんに見せる。






それを見た彼女の表情は、

みるみるうちに目が大きく開かれていった。









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みなみ「…暁人…くん…?暁人くんなの?!

どうしてAと一緒に…?」




「偶然です。あなたがあの日家を出て行ってから俺は父親と二人暮らしになりました。

Aはずっと行方知らずで。

あなたは知っていたんですよね?」








みなみ「ええ…、

私の両親は既に亡くなってたので、

Aの実の父親の母親に頼み込んだんです。

離島に住んでた祖母です。」









「…その頃より前の記憶を彼女は失ってます。」









みなみ「…え?」









俺の言葉にAさんは顔から表情が消えた。









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「あなたが彼女を置いて出て行ったことが余程ショックだったんでしょう。

それから身寄りがなくなったAはどれだけの孤独を抱えていたんでしょうか..。

俺だって…っ、彼女と暮らして行きたかったけど、そんな経済力もなくて

医者になってからも彼女を探しましたが、見つかりませんでした。」









みなみ「…」









「解離性健忘だそうです、」









みなみ「えっ?」





彼女の表情に、悲しさがじわじわと刻み込まれていったのがわかった。

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みはる - 楽しく読まんでいます!続き待ってます!更新楽しみにしてます! (2021年8月13日 22時) (レス) id: 5d16bd346f (このIDを非表示/違反報告)
なお - ハマって毎日読んでいます!更新楽しみにしています♪ (2021年8月12日 0時) (レス) id: 513e83bcd9 (このIDを非表示/違反報告)
Ne - おもしろかったです。これからもがんばってください!成瀬落ちがいいな… (2021年8月10日 22時) (レス) id: 5823d18468 (このIDを非表示/違反報告)
かとし - こんばんは!楽しく見させていただいてます! 1日に何話ぐらい投稿されてるのですか? これからも応援してます! (2021年8月10日 19時) (レス) id: b3e3245893 (このIDを非表示/違反報告)
にこり(プロフ) - 毎日暑いてますよね、私は暑さで蒸発しました。作者様も熱中症などお気をつけください! (2021年8月9日 13時) (レス) id: 94c21bcf57 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:なな | 作成日時:2021年8月1日 18時

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