夜明けの空に。４

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そしてスタッフルームに戻ると、


桜庭と成瀬先輩がいた。









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「あれ、Aちゃんは？」







桜庭「Aちゃん？

さっき病棟回ってくるって出てったよ？」









「うわ…タイミング…。」









成瀬「どうした？」









「ああ…ちょっと前にも来たんですけど、

Aちゃんのお母さん？来てるんですよ。」









私がそう言うと、









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成瀬「は？」









完全に先輩の目つきが変わった。









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成瀬「…母親は今どこにいる？」






「待合室ですけど…」







成瀬「絶対Aには会わせるな。」









冷淡な口調でそう言い、

先輩が待合室へ続く扉を開けると、









みなみ「あのっ、Aは？！会わせてくださいっ、

娘にっ、会わせてくださいっ、！」









涙声で叫び、

無理矢理スタッフルームへ入ってこようとするAちゃんのお母さんに、







成瀬「ッ、お引き取りくださいっ！！」








と、先輩が強引に肩を強く押した。









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桜庭「ちょっ、何してんの、成瀬っ！」









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その騒ぎを聞きつけて、





深澤「何があったんだよ！」





高岡「なんなの？」









深澤と高岡もやってきた。









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そのときの先輩はすごく焦燥感に駆られていて、

いつもの冷静さを失っていた。









みなみ「会わせてくださいっ、今日がっ、

今日がチャンスなんですっ、！」









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成瀬「どの面下げて彼女に会いにきたんだ！！！」









そう言って叫ぶ先輩の目からは涙がポロポロと溢れた。









みなみ「明日っ、私、日本を立つんです！

今日しかっ、チャンスがっ！」









成瀬「チャンス…？

あなたが自分から娘を手放したのに…？」









成瀬先輩は絶望したような、


けれど険しい目で彼女を睨んでいた。









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