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ぶわっとこれまでにないくらい顔が熱くなるのがわかる。
ドンヒョクと一切関わりのなかった空白の1ヶ月分の気持ちが一気に溢れかえる。
嬉しいくてたまらない、でもAの頭の中はそれと同じくらい、あのことでいっぱいだった。
「…っでも、ドンヒョクくんは…」
《ん？俺？》
少し言葉に詰まってしまうと、左耳から優しい声が聞こえてきた。
「…ドンヒョクくんは、他に行きたい人がいるんじゃないの？」
《…え？》
「ドンヒョクくん、あの日、綺麗なお姉さんに会ってからなんか元気無かった」
《花火大会の日？》
「そう、ごめん、私、聞いちゃって」
あぁ〜、と画面越しから聞こえる声。
《ヌナとの会話聞こえてたんだ、そっか。》
やっぱり、私の聞き間違えなんかじゃなくって事実なんだ、と鼻がツンと痛くなり目に涙が溜まり始める。
《…Aちゃん、明日…いやいつでも良いんだ、会って話がしたい。》
何それ…直接会って正式にフるってこと…？
「…いっ嫌だ。」
《え？い、嫌？》
ドンヒョクは想定外の返答に思わず聞き返す。
《嫌って…なんで…えっ、Aちゃん泣いてる？》
「な、泣いてない」
《嘘つけ、泣いてるって、何で》
「ドンヒョクくんのせ…ぃ…っ」
《俺っ？！待って、〇〇ちゃん、》
俺の話聞いて、って電話の奥から聞こえてくる。
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作者名：ポックンミョン | 作成日時：2021年2月11日 8時
