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「Aちゃん、いい？
部屋の扉の鍵と窓の鍵は絶対にかけなきゃだめだよ。
それから、カーテンもちゃんと閉めてね。
あと、ご飯はちゃんと食べないとだめだからね。」
秋夕で、学校は大型連休に入った。
友達は皆実家に帰省するみたいで、寮はほぼ空になるみたい。
実家に帰省する前に会いたいって言われたから、私は今ナナちゃんと会っている。
そうしたら、ナナちゃんは、私にお金を渡してきたからびっくりした。
「えっ、ナナちゃん…こんなの受け取れないよ。」
「お母さんから言われてるの、Aちゃんに渡してって。
食堂休みになっちゃうから、買ってご飯食べるしかないでしょう？
ちゃんと3食食べなきゃだめだよ。」
「っ、けど…。」
「お願い、Aちゃん。
本当は帰りたくないぐらい、僕、心配なんだから…。」
そう言うと、ナナちゃんはパーカーのポケットにお金を押し込んだ。
「じゃあ、明明後日、朝イチで帰るから…。」
「ナナちゃん、私本当に大丈夫だからゆっくりしてきていいんだよ。」
「ううん、僕が好きでそうしてるからいいの。
…ごめんね、僕だけ…。」
ナナちゃんは、荷物を持つと、「言ってくるね…」と元気なさそうに呟いた。
私は、キャリーケースを引くナナちゃんの背中を、消えるまで見つめていた。
「A。」
ナナちゃんの姿が消えた瞬間、そんな声とともに、背中に温もりを感じる。
「…ドンヒョク…？」
「やっと、二人きりだね。」
ドンヒョクは、私を後ろから抱き締めたまま、そう言った。
機嫌がいいのか、耳元でクスッと笑う音が聞こえた。
「行こ、俺の部屋。」
ドンヒョクはそう言うと、体を離して私と手を繋ぐ。
歩きながら、ドンヒョクはなぜか私をずっと見つめてくる。
「…なに？」
「…いや、ただ幸せだなって。」
あっという間に男子寮の裏門に着くと、ドンヒョクは慣れた手つきで鍵を開ける。
「ここ、施錠とくの超簡単なんだよね」なんていいながら、私の手を引いて、どこかの窓の近くまで連れていく。
私は、誰かに見つかるんじゃないかって、すごい不安なのに。
だけど、ドンヒョクはそんなのお構い無しに、窓を開いた。
「ここ俺の部屋。
入って。」
ドンヒョクはそう言うと、私を窓から部屋に入れた。
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世莉 - 名無し12349号さん» コメントありがとうございます！楽しみにしていただけて嬉しいです！2章でも愛重めヘチャン楽しんでいただければと思います！ (4月13日 6時) (
レス) id: 7277dbf024 (このIDを非表示/違反報告)
名無し12349号(プロフ) - コメント失礼します❕ほんとに面白くて最近毎日チェックするくらい楽しみでした！ヘチャン重めの愛がすごく刺さりました🥺💗第二章も楽しみにしています！！ (4月10日 22時) (レス) @page48 id: fa94027d31 (このIDを非表示/違反報告)
世莉 - 芽依さん» コメントありがとうございます！他の作品も何度も読んでいただいて、本当に嬉しいですTT更新が不定期でご迷惑をおかけしますが、最後まで頑張ります！ (4月9日 7時) (レス) id: 7277dbf024 (このIDを非表示/違反報告)
世莉 - sn9pvdztkkさん» コメントありがとうございます！何周も読んでいただけて本当に嬉しいですTT不定期更新ですが、更新も頑張ります^^ (4月9日 7時) (レス) @page44 id: 7277dbf024 (このIDを非表示/違反報告)
芽依(プロフ) - コメント失礼します！世莉さんの作品が大好きで、全ての作品をなん度も読み返してます！！ほんとに最高すぎて更新を毎日楽しみにしてます🥰お身体に気をつけて作品を作っていってくださると嬉しいです☺️ (4月8日 21時) (レス) id: b14c07a3ac (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：世莉 | 作成日時：2024年3月14日 12時
