. ページ4
「あんた、最っ低…！」
「…え…？」
「ドンヒョクが学校来なくなったの全部あんたのせいじゃんっ…！！
ふざけんなっ！！」
次の日学校に行くと、ジェノの思惑通り、Aさんはドンヒョクの取り巻きに怒鳴られていた。
周りも、皆Aさんを犯人だと思っているのか、ヒソヒソと「最低」とか「性格悪すぎ」といっている。
一方で、全く状況が分かっていないAさんは、困惑したような表情を浮かべていた。
「…っ、何の話してるの…？
私、何も知らない…っ。」
「は？今さら惚けたって無駄なんだけどっ…！
ドンヒョクに暴言吐いた挙げ句、ドンヒョクの家庭事情言いふらすなんて最低だって言ってんの！！」
急に身に覚えの無いことで罵倒され、頬まで叩かれたAさんは、今にも泣きそうな顔をしている。
「っ、私じゃないっ…。」
「はぁ…？
あんた前までドンヒョクに嫌われてたから、復讐するためにやったんでしょ！」
誰もAさんが犯人だと信じて疑わないのか、一人もAさんに手を差し伸べようとはしない。
ファンロンジュンを見れば、彼はこっちを見向きもせずに、荷物を整理していた。
「A…っ？」
するとそこに、ようやくジェノがやってきた。
クラスメイトが注目する中、Aさんを庇うように女達の間に入る。
「…ジェノ君も、こんな女庇うのやめなよ！」
「…は？」
「こいつ、友達のこと平気で裏切る最低女だから！」
目の前にいるドンヒョクの取り巻きの言葉に、Aさんは首を振る。
ジェノが自分のこと嫌いになるかもって心配しているんだろうけど、これは全部ジェノの仕業。
ジェノがAさんを見捨てるわけがないのに。
「…それさ、Aがやったって証拠あんの？」
「…
えっ…？
…けど、Aさんがやったって…皆言ってて…」
「Aはそんなことするような子じゃない。」
ジェノがそう言うと、目の前の女達は黙ってしまった。
Aさんは、ジェノが自分を庇ってくれたことが嬉しかったのか、少しだけ安心したような表情が見えた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1362人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ナギ(プロフ) - とても面白かったです！でも恐いです笑ロンジュンが一番気の毒ですね……新しい作品もお待ちしております。 (2023年3月29日 16時) (
レス) @page50 id: b8f2817426 (このIDを非表示/違反報告)
XLR7CMroSzOYUFU(プロフ) - 最高でしたありがとうございました (2022年8月3日 16時) (レス) @page50 id: 58b6c00705 (このIDを非表示/違反報告)
saki(プロフ) - 完結おめでとうございます！本当に面白い作品に出会えて嬉しい限りです！ケーキのくだり、めっちゃ鳥肌たちました… (2022年6月24日 17時) (レス) @page50 id: 00b56992b8 (このIDを非表示/違反報告)
alone99(プロフ) - いや、最後鳥肌…完結おめでとうございます！ (2022年6月24日 14時) (レス) @page50 id: 7bd05b70b6 (このIDを非表示/違反報告)
hana(プロフ) - 完結おめでとうございます！いやか､最後の最後まで…まさか過ぎました…！！とても素敵なお話でした！ (2022年6月23日 21時) (レス) @page50 id: 7509578280 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：世莉 | 作成日時：2022年4月1日 22時
