君はまだ知らない (ページ41)

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Episode 27 ページ41

3月10日、るなたちは中学を卒業する。

1年前までは、私も一緒に卒業するはずだったあの場所に私はもう一度帰ってきた。

あの日、私はもう戻らないって決めていたこの場所に、私はいないはずだった。

なのに、「今度は絶対一緒に帰ろう」なんてドンヒョクが言うから

ちょっとだけ、ほんのちょっとだけ期待しちゃったんだ。

だから先生に呼び出されたドンヒョクが走っていった後一人で教室に戻ってメッセージを残した。

みんなが卒業する日に、私の思いを伝えられたらって思って

わざと短く終わらせてしまったのは、ドンヒョクへの気持ちが止まらなくなりそうで怖かったから。

『ドンヒョクはまだ教室にいるっぽい』

るなからの着信に少し胸が高鳴る。

気づいてくれたかな、私のメッセージ。

るなにお願いしてわざと剥がれやすくしてもらっちゃったけど…

何か必死だね、私。

ドンヒョクのことになると、必死になっちゃうみたい。

4:29

あと一分、

廊下に響き渡る足音が聞こえる。

DH「Aっ!!」