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DHsaid ページ39
DHsaid
A、どこにいんだよ
冬休みに入って、るなから何回も連絡が来た。
『Aと連絡がとれない、』
泣きながらジェノと俺のところに来たるなは、心配そうに俯いた。
A、
俺が初めてこんなに守りたいって思えた人。
探さなきゃ、Aはみんなが思ってるよりずっと弱くて繊細だ。
冬休み中、Aを探し続けた。
唯一繋がっていたSNSも削除されているし、家にいる気配もない｡
もしかしたらって期待をかけていた新学期も、Aは姿を見せなかった。
クラスのみんなも、るなもジェノも、もちろん俺も、誰も知らないんだ。
A、そう呼べばふわっと笑ってこっちを向いてくれたのに、今はどこにもいない。
俺の事起こしてくれるんじゃなかったの、
また遊ぶって約束したじゃん。
俺まだ、言ってないよ、
Aのこと好きだって、何回も伝えようとして後回しにした言葉。
泣いているAを抱き締めたあの日、何で俺は言えなかったんだろう。
“俺が守る”
何言ってんのって思うかもしれないけど、初めてなんだ。
こんな風に思うのも、意味もなく名前を呼びたくなるのも、
全部全部全部、Aだからだよ。
学校、来てよ。
俺の事起こしてよ。
隣で笑ってよ。
会いたい、
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作者名：れるろろ | 作成日時：2021年2月13日 14時
