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自室に戻り、テヨンの言葉に私は暫く思いを馳せ続けていた。
私の人生は、私の人生だという言葉。
そして、テヨンの力は既に相当弱まっているということ。
それはすなわち、私は自由に生きていける可能性が、あるということ？
何度も何度も、テヨンに恋をするように仕組まれ続けてきた私という魂。それでもテヨンは自責の念と、彼自身の成長から、きっともう私を己のものにすることに激しい執着心を抱いているわけではないだろう。
むしろ、彼の話しぶりからは、彼が本当に私自身の幸せや、人間としての自由な人生を謳歌してほしいと願っていることが伝わってきた。
その暖かな思いや話しぶりには、自然と感謝の念が湧き起こってくるくらいだ。テヨンの優しさは海よりも深い。、
…じゃあ、私は、どうしたい？
何度も自問する。
テヨンのもとを離れたいのか。
それとも、私は本心からテヨンを愛しているのか。
私は…
…私は、ヘチャンと仲直りがしたい。
そんな思いが、真っ先に浮かんできた。
どうしたらいいのか、方法も分からないのに。
それでも以前と同じように、ヘチャンと笑い合いたい。他愛も無いことでふざけて、休み時間にはみんなとヘチャンがバスケットボールをしている様子を眺めて、学校が無い日にはデートして。
そんな、当たり前みたいだった毎日が、一番楽しかった。
私はヘチャンのことが大好きだったんだと思う。
彼に謝りたい。
私は変わるって、ちゃんと伝えたい。
ひどいこと沢山言ってごめんねって、きちんと彼の目を見て言いたい。
あの、熱病に魘されるような感覚で、気が狂ったようにユウタやジャニを求めていた私は、どうかしていたんだ。寂しさのせいだなんて言い訳は出来ないけれど、あれは本当に私の意志だったのだろうかと疑問に思うところはある。
私の運命が呪われていようと、特殊な力が血に宿っていようと、対峙する相手が人間だろうが吸血鬼だろうが何も関係ない。
ヘチャンと約束した。
この森から出て、二人で自由に生きるんだって。
だから、そのためには私が変わらなくちゃ。
そして、現状を変えなくちゃ。
自分の手で、絶対に。
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れいら(プロフ) - 閲覧頂きありがとうございます、本編では文字数オーバーなのでこちらから失礼します。公開が大変遅れてしまいましたが5章目が完成しました。次章で最終章になります。公開まで今しばらくお待ちください。 (2023年3月2日 11時) (
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作者名：れいら
| 作成日時：2023年3月2日 11時
