醜き真実 ページ36
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JO「…いつまで」
「…」
JO「ここでそうしてるつもりだ」
涙が枯れることって、あるんだ。
私は知らなかった。
私のなかの、感情の泉が枯渇したかのように
…もう何日経ったのか、わからないけれど
私はずっと、ここで、泣いて、泣いて、泣き続けて
そして、もう、何も感じなくなっていた。
目が半分しか開かない。
やけに白い朝日。
私を見下ろす人影。
私がずっと抱えていたブレザーとシャツから、乾いた血の香りがした。
…自分の五感が働いたのは、いつぶりだろうか。
彼は腰を折り、私に顔を近付ける。
ずっとここで、座り込んでいた。
私に立ち上がる気力なんてもう無い。
その顔すら見たくなくて、私は俯く。
…ううん、ずっとこうして、俯き続けていた。
首の痛みも、痺れも、全て忘れるくらいに。
「…あたしの」
JO「……」
「あたしの…血のせい…？」
JO「…」
「私がいるから… …私と出会ったから…ヘチャンは死んだの……？」
JO「…」
「ねえ…！」
…ああ、そっか。
ヘチャンはもう、いないんだ。
自分で口にして、改めて気が付いた。
ヘチャンは、死んだんだっけ。
「あたしのせいだ…」
JO「…」
「私がヘチャンと出会ったから…」
JO「…」
「……こんな運命も、わけわかんない血も、ぜんぶ…いやだ…」
手が震えている。
息がしづらい。
私は自分の胸を押さえ、ぎゅっと手を握りしめる。
手のひらから、乾いた茶色い血が、ぽろぽろと剥がれ落ちた。
「……死…に、たい……、」
JO「…」
「…もう嫌だっ……」
ぜんぶ、あたしのせい。
…やっぱり、私なんて、最初から要らなかった。
居場所も、愛情も求めずに
ただ一人で生きていけば
ヘチャンが死ぬこともなかった
きっと、ジェヒョンとヘチャンが出会うことも無かった
…私さえ、いなければ。
「…ヘチャンと、ふたりで…」
JO「…」
「ふたりで…自由になるって……」
…それだけが
私の生きる希望、だったのに。
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れいら(プロフ) - 閲覧頂きありがとうございます、本編では文字数オーバーなのでこちらから失礼します。公開が大変遅れてしまいましたが5章目が完成しました。次章で最終章になります。公開まで今しばらくお待ちください。 (2023年3月2日 11時) (
レス) id: 0149abc0ab (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：れいら
| 作成日時：2023年3月2日 11時
