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SC side
JW「ここが人間の公園か…。なんか殺風景だね」
SC「あそこの庭園やら公園やらが豪華すぎるだけですよ。普通の路地にも石造とかオブジェとか噴水とかいっぱいあるし…テーマパークかと思ったもん、初めて見た時は」
JW「ふふっ、きっと異質な風景なんだろうな。僕は子どもの頃からずっとあそこにいるし、感覚が麻痺してるんだね」
ソンチャンは小さい頃からここで遊んでいたの？と、ジョンウヒョンは僕に尋ねる。頷きながら、あんなにも小さな頃から僕はAヌナと一緒にいたんだな、なんて、そこらを駆け回っていた僕たちを思い出した。
ジョンウヒョンはよほどお腹が空いていたのか、コンビニのカップ麺2個、キンパ、パン、お菓子、ヨーグルトをもぐもぐと平らげる。ほんと、こんな細い体によく入るな…。
秋の夜風は少し肌寒く、他愛もない話をしながらヒョンが自分の腕を擦っていることに気付いた。
僕は自分のブレザーを脱いでヒョンの肩に掛ける。
ヒョンは目を見開き、僕のことを見つめた。
JW「…ソンチャンは、寒くないの？」
SC「ううん。ヒョン、寒そうだったんで」
JW「…ありがとう…」
君は本当に優しいね、と、ヒョンが照れたように言う。
そんな風に微笑むから、こっちまで何故かむず痒い感覚になるんだ。僕は慌てて視線を逸らした。
何か話題は無いだろうか。僕はふと空を見上げた。
夜空には白い月が浮かんでいる。
…今日は満月だったっけ。
SC「…あの森を出てから」
JW「ん？」
SC「白い月を見上げるたびに、ジョンウヒョンのことを思い浮かべていました」
JW「…」
SC「不思議なんです。妙に…あの世界に惹かれるというか」
…ううん、そんなの、言い訳で。
本当は、あなたにもう一度だけ会いたかった。
ジョンウヒョンは僕を見つめ、微笑んでいる。
その不思議な笑みに心を惹かれるんだ。
優しく、僕の心に魔法をかけていく。
瞳を真っ直ぐ見れない。それなのに、惹かれていく。
僕は体が熱くなるようで、ううんと首を横に振った。
…おかしいよ、こんなの。
だって相手は、
……男で、きっと人間じゃなくて。
それなのに…
JW「…僕も」
SC「っ……」
JW「君のことをずっと考えていた」
ジョンウヒョンは、僕の手を握る。
…あの日と同じだ。
躍る胸と、気分の高揚感。
この手を離したくない。
そんな、強い衝動。
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れいら(プロフ) - 閲覧頂きありがとうございます、本編では文字数オーバーなのでこちらから失礼します。公開が大変遅れてしまいましたが5章目が完成しました。次章で最終章になります。公開まで今しばらくお待ちください。 (2023年3月2日 11時) (
レス) id: 0149abc0ab (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：れいら
| 作成日時：2023年3月2日 11時
