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TY side
“呪いを解く方法、思いついたよ”
“ヒョンはAを失った悲しみで、あの呪いをかけたんだろう？それからずっと後悔して、何度も繰り返して…悲しみの連鎖は続いてきた”
“だからこそ…”
…Aが好きだった、ローズヒップティー。
俺は蜂蜜を入れて、カップを静かにかき混ぜる。
読んでいた本を閉じ、机の上に飾った青い薔薇を眺めた。
今日は何をしていても、マークの言葉が頭を離れなかった。
彼は青空の下、息を切らして、こちらへ駆けてくる。
まるで、いつかの“俺たち”のように、溌溂と輝いた瞳。その希望に満ち溢れた眼差し。
俺は悔しさと悲しさを通り越して、笑ったんだ。
マークは夏の香しい突風のようなひと。
爽やかな輝きを、俺にくれる。
残酷な運命を仕組まれていたとしても、
マークは、きっと、駆け抜け続ける。
“テヨンイヒョンの想いが成就したら”
“きっとAの呪いは解ける”
俺は瞼を閉じた。
暗闇の中、深々と降り積もる雪景色が、走馬灯のように流れる。
…何度も見かけた。
そしてすぐに、俺は姿を隠した。
俺と顔を合わせられなくなったって、Aは頻繁に薔薇園へ訪れる。そして、誰かを訪ねて彷徨うようにしながら、時折腰を屈めて薔薇の花を見ては、その頬を綻ばせる。
俺はそんな姿を感じながら、胸を何度も自分で絞めつけた。
本当は、また話しかけたい。
また、微笑みを交わしたい。
何も言葉は要らないんだ。
もう、要らないんだ。
ただ、穏やかな午後の陽射しの中で、薔薇の香りの中で、同じ時を過ごしていたい。
それだけで、いい。
TY「…いるなら顔、出してよ。盗み見なんてたちが悪いな」
TI「ふふっ、さすが王様。ばれてたか」
俺が呆れて目を開けると、開放していた扉の陰から顔を出したテイリヒョン。柔和な笑顔を浮かべ、クッキーを齧りながら、俺のもとへゆっくりと歩みを寄せる。
俺は苦笑し、背もたれに身を預けた。
TI「叶えればいいのに。自分の思い」
TY「…勝手に俺の心の中読むの、やめて」
TI「早くしないと、あの子はどこかに連れ去られちゃうよ」
TY「…え？」
TI「鬼の
テイリヒョンは窓の外を眺め、表情を消す。
不穏なその空気の中で、ぼうっと、青白い炎がどこかで燃えた気がした。
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れいら(プロフ) - らんさん» ありがとうございます！そう言って頂けて光栄です🥹次章公開いたしましたので、どうぞよろしくお願いします☺️ありがとうございます！ (2023年3月2日 11時) (
レス) id: 0149abc0ab (このIDを非表示/違反報告)
れいら(プロフ) - 水恋さん» お返事大変遅れてしまいました。ありがたいお言葉とってもうれしいです！次章も公開しましたので、お時間ある時にぜひお願いいたします🙌🏻 (2023年3月2日 11時) (レス) id: 0149abc0ab (このIDを非表示/違反報告)
らん - 今まで見た中で1番好きな小説です⸝⸝o̴̶̷̥᷅ ̫ o̴̶̷̥᷅⸝⸝続きがとても気になります( ´. ̫ .` ) (2023年2月9日 4時) (レス) id: dff2d40152 (このIDを非表示/違反報告)
水恋(プロフ) - この小説どタイプすぎて一気見しちゃいました、、もう1周してこようかな(´▽`) '` '` '` (2022年12月8日 18時) (レス) @page48 id: b9026dcaf5 (このIDを非表示/違反報告)
main - こちらこそ！いつも楽しませてもらってて感謝しかないです！♡ (2022年11月20日 9時) (レス) id: 7682808c62 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：れいら
| 作成日時：2022年11月16日 1時
