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MK side
MK「…こんな夜中にごめん、テヨンイヒョン…」
TY「ううん。ふふっ、俺、寝ないから。大丈夫だよ」
MK「あははっ、そうか…」
やけに胸騒ぎのする夜。
夏らしからぬ凍えた風が吹きつける、そんな薔薇の園に、テヨンイヒョンはただひとり佇んでいた。
休むことを知らない彼は、いつもここに居る。
まるで取り憑かれたように薔薇を育てている。昼夜問わず、季節を問わず、何か特別な理由がそこにはあるようだった。
俺は着ていたパーカーの袖を握り、風に震えながらも、ベンチに腰かける。一筋の月明かりに照らされる白い薔薇の花たちは、息を呑むほど美しかった。
Aにもよく似合うだろう。
この静かな夜に、テヨンイヒョンと、Aと、月明かりと、白い薔薇。
TY「どうしたの？」
俺の隣に腰を下ろしたテヨンイヒョン。
暗闇の中でも、庭に在る彫刻のように整った美しい顔立ちはよく見えた。
優しいその口調からは、まるで信じられない。
こんなにも優しく、心の暖かさがそばに居るだけで伝わってくるようなひとが、Aの運命を呪った張本人だなんて。
ロンジュンの言うことは間違っていると思う。
テヨンイヒョンの仕打ちは、加護ではない。
Aという“人間”の運命を勝手に定め、何度生まれ変わったって、その生きる道を縛り付ける。勝手に、“必ず人間の社会では傷付くから”と決めつけて、俺たちの社会に彼女を幽閉する。それのどこが、彼女の尊厳を守り、彼女の意思を生かしているというのだろう。テヨンイヒョンがかけたのは、まごうことなき呪いだ。
…だからこそ、ヒョンに聞きたかった。
俺たちの種族がこんなにも対立するようになったきっかけだって、全て貴方だ。人間と最初に交わった貴方が、人間との共存を一番に望むはずが、何故こんな呪いを人間にかけ、人間を拒絶したのか。
MK「実は、この前…」
俺は、ヘチャンとロンジュンの諍いの一部始終を、すべてテヨンイヒョンに白状した。
テヨンイヒョンは何も言わず、静かに俺の話を聞いていた。
遠くで、梟が何度も鳴いていた。
MK「…人間と吸血鬼って、分かり合えないのかな。吸血鬼同士も、分かり合えないのかな」
TY「…」
MK「どうしたら、俺たちはみんな、共存できると思う？」
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れいら(プロフ) - らんさん» ありがとうございます！そう言って頂けて光栄です🥹次章公開いたしましたので、どうぞよろしくお願いします☺️ありがとうございます！ (2023年3月2日 11時) (
レス) id: 0149abc0ab (このIDを非表示/違反報告)
れいら(プロフ) - 水恋さん» お返事大変遅れてしまいました。ありがたいお言葉とってもうれしいです！次章も公開しましたので、お時間ある時にぜひお願いいたします🙌🏻 (2023年3月2日 11時) (レス) id: 0149abc0ab (このIDを非表示/違反報告)
らん - 今まで見た中で1番好きな小説です⸝⸝o̴̶̷̥᷅ ̫ o̴̶̷̥᷅⸝⸝続きがとても気になります( ´. ̫ .` ) (2023年2月9日 4時) (レス) id: dff2d40152 (このIDを非表示/違反報告)
水恋(プロフ) - この小説どタイプすぎて一気見しちゃいました、、もう1周してこようかな(´▽`) '` '` '` (2022年12月8日 18時) (レス) @page48 id: b9026dcaf5 (このIDを非表示/違反報告)
main - こちらこそ！いつも楽しませてもらってて感謝しかないです！♡ (2022年11月20日 9時) (レス) id: 7682808c62 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：れいら
| 作成日時：2022年11月16日 1時
