低気圧、秘密の指先 ページ17
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「ヨンホせーんせいっ」
JO「おっ、来た来た。問題児」
「どこが問題児なんですか」
と、私はおどけて笑う。
椅子に座ったままくるりと振り向いた先生は、かけていたメガネを外し、私に微笑みかけた。
私は保健室の扉を閉める。
…防犯対策で鍵を閉められなくなってるの、ムカつくな。
私とヨンホ先生の、ほんとの2人きりになれたらいいのに。
JO「…っと、あれ。もうこんな時間になってたか」
「残業？」
JO「教師なんて毎日が残業だよ」
「保健室の先生じゃん」
JO「それでも、それなりに忙しいってわけ」
先生は資料を机に置き、うんと伸びをする。
手脚の長い先生がそうすると、大きな猫がくつろいでいるみたいだった。私はまた、微笑んだ。
ヨンホ先生は、見ての通り大人の男だ。
物理的な意味ではなく、概念的な意味で。
まあ単純に言えばえろい。そういう魅力がある。
だからか、日中の保健室はいつでも沢山の女子でごった返している。
それを避けた私だけが、いつもこの時間にここへ来る。
日も暮れた夜の7時。
先生はいつも、ここで待ってくれている。
私はヨンホ先生の机の上に、腰を下ろした。
先生を見下ろしながら、首を傾げる。
ブレザーの中に着込んでいるパーカーのフードを下ろす。
すると、彼は私を見上げ、「あっ」と声を漏らす。
JO「ごめんごめん、忘れてた」
ヨンホ先生が机の引き出しから取り出した、マルボロのカートン。
私はすぐ、リュックの中にそれをしまった。
「ありがと、先生」
JO「このー、不良少女が」
「先生も悪い大人だよ」
JO「ふふっ、Aに言われちゃ否定できないな」
私を見つめて、笑う。
ここが、人気者のヨンホ先生の、ちょっと悪いところ。
私はヨンホ先生のことをなんとなく、ううん、けっこう、気に入っていた。
というか、ひと目見た頃から、彼に近付きたかった。
何を考えているのか分からないところとか。
少し、危うい雰囲気があるところとか。
抗えない大人の魅力っていうか、
先生を見ていると、体の奥の方が熱くなる感覚がした。
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ゆら(プロフ) - れいらさん» 本当に楽しみにしていました！何回も読ませていただきます🥺 (2022年7月6日 20時) (
レス) id: b4dc2fdbd2 (このIDを非表示/違反報告)
れいら(プロフ) - ゆらさん» お返事遅くなってしまいました。とても嬉しいお言葉ありがとうございます🥹次章を公開しましたので、是非お読みいただけると嬉しいです🤲🏻 (2022年7月5日 16時) (レス) id: 0149abc0ab (このIDを非表示/違反報告)
ゆら(プロフ) - 本当に好きな作品に初めて出会いました。楽しみにしてます🥺 (2022年6月15日 18時) (レス) id: b4dc2fdbd2 (このIDを非表示/違反報告)
れいら(プロフ) - ミアさん» ありがとうございます！😭💖また1章分書き上げてからの公開になるので少し時間が空くと思いますが、ぜひ続きをお楽しみにお待ち頂けたらと思います😌💕 (2022年6月13日 22時) (レス) id: 0149abc0ab (このIDを非表示/違反報告)
れいら(プロフ) - ハルさん» ありがとうございます🥹とっても嬉しいです！ご期待に添えるよう素敵なお話を目指してこれからも書いていきたいと思います✊🏻コメントありがとうございました！！❤️ (2022年6月13日 22時) (レス) id: 0149abc0ab (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：れいら
| 作成日時：2022年6月13日 14時
