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HC side
HC「おーい、A！もう終わりかよ！」
Aをからかって、怒ったあいつが俺を追いかける。
もういい歳なのに、子どもみたいにそんなことを2人でする時間が、俺は好きだった。
さすがに疲れたのか、Aは膝に手をついて向こうで立ち止まってる。
俺はあははっと笑いながら、Aに駆け寄った。そして気付いた。
…今日も誘われるように、ここに来ていたことを。
色とりどりの薔薇が、季節を問わず咲き乱れているこの場所。
Aは惚けるように、どこか一点を見据えていた。
その横顔の美しさに、一瞬見惚れる。
透き通るような肌は、病弱なまでに白い。
身長が高くないせいか、まだまだ子どもっぽいという印象を少し見ただけでは抱くのに、妙に憂いを帯びた表情が大人っぽい。
灰色の瞳。鮮やかな赤い唇。
風に揺れる、短い髪。
どうして“あの人”の前では、俺を見つめてくれないんだろう。
後ろからロンジュンたちも駆けてきて、何やらみんなで話している。
俺もあいつらのもとへ歩き、Aの視線の先を見つめた。
「……、」
HC「…」
JN「あの人、またいるね」
JM「当たり前じゃん、管理人なんだから」
RJ「俺ここ好きでよく来るけど、あの人と話したこと無いな」
JN「俺も、名前すら知らない」
表向きは、この薔薇園の寡黙な管理人。
だけどあの人の正体を、Aが知ることは無いのだろう。
…そうだ、関わらない方がいい。
あんな人より、あんな人より、
俺がきっと、Aのことをまた人間の社会に連れていける。そして、幸せに出来る。
あんな全てを諦めた人よりも、俺と一緒にいれば、きっと幸せになれるって…
…そんなことを言っても、Aは「うるさいよ」と一笑に付して、煙草に火をつけるだろう。
ここにAが連れてこられた理由は、他の女たちと同じ。
ならば、ぞんざいに扱っていい。
喰い散らかして、好きにして、
情けなんてかけなくてもいい。
あっという間に、俺の手にかけてしまえばいい。
それでも、そうする気が起きない。
それよりも、彼女という存在自体に心惹かれる。
だからこそ、絶対、絶対、俺はAをあのひとには渡したくなかった。
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ゆら(プロフ) - れいらさん» 本当に楽しみにしていました！何回も読ませていただきます🥺 (2022年7月6日 20時) (
レス) id: b4dc2fdbd2 (このIDを非表示/違反報告)
れいら(プロフ) - ゆらさん» お返事遅くなってしまいました。とても嬉しいお言葉ありがとうございます🥹次章を公開しましたので、是非お読みいただけると嬉しいです🤲🏻 (2022年7月5日 16時) (レス) id: 0149abc0ab (このIDを非表示/違反報告)
ゆら(プロフ) - 本当に好きな作品に初めて出会いました。楽しみにしてます🥺 (2022年6月15日 18時) (レス) id: b4dc2fdbd2 (このIDを非表示/違反報告)
れいら(プロフ) - ミアさん» ありがとうございます！😭💖また1章分書き上げてからの公開になるので少し時間が空くと思いますが、ぜひ続きをお楽しみにお待ち頂けたらと思います😌💕 (2022年6月13日 22時) (レス) id: 0149abc0ab (このIDを非表示/違反報告)
れいら(プロフ) - ハルさん» ありがとうございます🥹とっても嬉しいです！ご期待に添えるよう素敵なお話を目指してこれからも書いていきたいと思います✊🏻コメントありがとうございました！！❤️ (2022年6月13日 22時) (レス) id: 0149abc0ab (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：れいら
| 作成日時：2022年6月13日 14時
