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テイルさんの背中を追ってフロアを歩いていると、ふとジャニの姿が目に入った。
襟元のボタンを外し、シャツの袖を捲ってディーラーをしている姿は、バーテンダーよりもずっと様になっている。
強面の客と堂々と渡り合い、談笑する姿。
どんな相手にも極めて社交的で、女性たちから大人気な彼だって、本当は“こっち”の世界の人間。
少し胸がひんやりするような思いがした。
広大なフロアの隅、ダーツがある休憩スペースの椅子にテイルさんは私をエスコートした。
小さなテーブルを挟んでテイルさんも正面に座る。
慣れた手つきでタロットを切り一直線に並べ、私を見上げた。
TI「占いたいことは？」
「んん……特に無いです。無難に今後の運勢でいいかな」
TI「じゃあ、Aちゃんに今後起こることを占ってみよう。好きなタロットを1枚引いて」
「じゃあ…これ」
左から数えて七番目。
直感で選んだカードを、テイルさんはそっと引き抜いた。
次は別のカードの束を取り出す。
テイルさんは一般的に使われてるタロットの他に、自分で五星だか六星だか、なんとか占術や太陽系のあれやこれやを組み合わせて作り出した独自のカードを使っているようだ。だからこそインチキ臭いとか思っちゃうんだけど。
私は束から同じように一枚カードを選び、テイルさんに渡した。
二枚のカードを眺めるテイルさんは、ふむと頷いて私にカードを見せる。
TI「…運命の輪と、星だね」
タロットには、“Wheel of Fortune”と書かれた時計のようなものが描かれている。
もう片方のカードには、流れ星とも隕石とも受け取れるような星を大地から眺めている絵が描かれていた。
「それは、どんな意味があるんですか？」
TI「こんなにぴったりと二つのカードの意味が重なるなんて。Aちゃんの運命は実に濃いものだよ」
「…」
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れいら(プロフ) - さとみさん» 大変お待たせ致しました。次章をアップ致しましたので、ぜひお読み頂ければ幸いです！ (2021年10月14日 18時) (
レス) id: c38a85a6a7 (このIDを非表示/違反報告)
さとみ(プロフ) - 続き楽しみです！ (2021年10月6日 2時) (レス) @page50 id: 3be0ba2d24 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：れいら
| 作成日時：2021年9月21日 19時
