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TI「ふふ、地下まで潜ってくるなんて珍しいじゃん」
「友達が来たいって言ったから連れて来たんです。テイルさんこそ、まだここにいたんですね。インチキ占い続けてたんだ…」
TI「こらこら〜！そういうこと言わないの！」
とか言いながらテイルさんも笑ってる。
その独特なふわふわした空気感は、カジノの猛々しい雰囲気とはそぐわないようだけれど、実はここで誰より荒稼ぎしてるのがテイルさんだ。…荒稼ぎなんて言ったらまた怒られちゃうか。
テイルさんは一見普通のサラリーマン。
ジャニの紹介で、半年くらい前に上のバーカウンターで知り合った。
今日も無難なスーツに身を包んでいるけれど、その手にはカードの束がある。
テイルさんは、本人曰く「ほんの気まぐれ」で始めたタロット占いがよく当たると評判になっている、自称・占い師。
だけど特別な経歴や修行歴は無いし、そのくせ一回の占いで結構な金額を掻っ攫っていくから、私は彼の占いをインチキだと思ってる。
それでもそんな失礼な私を怒らない、優しい人だ。
TI「最近どう？元気だった？」
「ええ、お陰様で。テイルさんは？」
TI「そうだねぇ、結構こっちが繁盛してくれて嬉しいよ」
彼は適当なタロットを一枚指に挟んで、私に微笑みかけた。
テイルさんは以前このカジノでとある有力政治家の運勢を占い、見事にその後の政治活動の結果を当て、果てには選挙の当選までその人と共に運勢を占いながら戦略を練ったという逸話がある。
今となっては一般人のみならず国内外の要人が運勢を占って欲しがるほど、有名な存在となったらしい。
TI「せっかく再会したんだし、Aちゃんのこと占ってあげようか。もちろんお代は頂かないよ」
「ふふっ、それならお願いしてみようかな。いい結果だけ信じます」
TI「うんうん。占いなんてその程度の捉え方でいいんだ」
…不思議な人だと思う。
占いで多大な恩恵を受けてるはずなのに、あっさりとしたその言い口は本音のようだから。
だけどこの何物にも執着しない独特の雰囲気こそ、彼の無二の魅力だろう。
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れいら(プロフ) - さとみさん» 大変お待たせ致しました。次章をアップ致しましたので、ぜひお読み頂ければ幸いです！ (2021年10月14日 18時) (
レス) id: c38a85a6a7 (このIDを非表示/違反報告)
さとみ(プロフ) - 続き楽しみです！ (2021年10月6日 2時) (レス) @page50 id: 3be0ba2d24 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：れいら
| 作成日時：2021年9月21日 19時
