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「…ごめんなさい。こんな私にそんなことを言ってくれてありがとう、ジェヒョナ」
ジェヒョンはしばらく、重なった私たちの手に視線を落としていた。
本当は交わるはずもなかった、百歩譲って交わるのなら体だけだった。生きる世界がまるで違う私とジェヒョン。
だけど彼にしか分からない孤独を、彼は私で癒していたのだろう。
その後味が切なく、苦く
彼の心から消え去っていくのがわかる。
JH「…やらなくちゃいけないこと、か。…そうだね。思い返せばそうだ」
「え？」
JH「ふふっ、Aは… 他の女性みたいに、何かに追われたり、何かに負い目や嫌悪感を覚えながらこの仕事をしてるんじゃないよな。それよりも明確な意志を、自分を持って、この仕事をしてる。初めて会った頃から、そんな感じがしてた」
「…そんなことまで、見えちゃうんだ。ジェヒョニは人を見る目が研ぎ澄まされてるみたい」
JH「上手い口聞いて…」
「あははっ！だけど、…その通りだよ。私は私がここにいたいから、やることがあるから、だから自分の意志でここにいる。可哀想な女の子でも、なんでもないの」
JH「…A」
「うん？」
ジェヒョンは私を優しく抱き寄せ、肩に顎を乗せた。
大柄で男前な彼が、そんなふうに甘えるような姿を私にだけ見せる。そう考えると、心にじんわり暖かいものが込み上げる。
…これを人は愛情と呼ぶのだろう。
ジェヒョンはそんなことを、空っぽの私に思い出させてくれる。
この体に、もう一度花が咲いていくようだ。
JH「…そういうところに惚れた。他の誰とも違う、その強さが好き」
「…」
JH「分かったよ。Aがそう言うなら…こうして会い続けようと思う」
「…分かってくれてありがとう。…お客様で私のことをこんなに分かってくれる人、ジェヒョニしかいないよ…」
JH「…そんなこと言ってまた俺を離れなくさせるんだから」
「本心だよ。…信じてもらえないだろうけど」
JH「いいよ。俺が信じたいと思うから、信じることにする」
そう言って、優しく微笑んで
ジェヒョンはまた私に唇を重ねる。
肌心地のいいシーツに私を押し倒して、今度こそ濃密な時間の始まり。
私たちが元いた関係へと、戻っていく。
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らーみょん - ログインしないでも見れるってありますか？ (2021年9月20日 23時) (
レス) id: bc990f52e8 (このIDを非表示/違反報告)
れいら(プロフ) - WayV沼子さん» コメントありがとうございます！他の作品も読んで頂いてるんですね…!!かなり毛色の違う作品ですがどちらも応援してくださって大号泣です（ ; ; ）ありがとうございます!! ルーカスはかなり主軸の登場人物となるので、今後もご期待ください(^^)♡ (2021年9月20日 19時) (レス) id: c38a85a6a7 (このIDを非表示/違反報告)
WayV沼子 - 表現力、設定、どれも素敵な小説だと思っていたら、大好きな作者さんだったなんて…！感激です。これからも応援しています。大好きなルーカス出してくださりありがとうございます(涙) (2021年9月18日 1時) (レス) id: 2887d301bf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：れいら
| 作成日時：2021年9月14日 23時
