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TN side
ああ、このコ ボクに惚れてる
その手のひらの温度と、視線の熱を感じた時
ボクはすぐにそう確信した。
何度もそんな経験がある。
男も女も、そうじゃないヒトたちも、みんなボクのトリコになるから。
だってこんなに魅力的なんだ。
しょうがないでしょ、美しいモノに人間は惹かれる。
ボクを認めて、オマケにお金もくれるなら、それが一番良かった。
Aは最初から、それを全てボクにしてくれた。
今すぐ恋に落ちてくれ。
もっと惚れて、崇めればいいさ。
彼女の熱のこもった視線が、気持ちよかった。
そもそも一目見た時から合格だったんだ。
どこか可憐さを残した美しい顔立ちに、
出るとこ出て、締まるとこ締まって、それを見せつけるかのような露出度の高い服装。
自分の武器を全て分かってる。
そういう自信満々で頭のいい人がボクは好きだ。
だけど、どこかが違う。
他の人とは圧倒的に、何かが。
肌を重ねている時も、ずっと感じていた違和感。
ピュアなその態度や言動？
夜の世界に生きてるクセに、どこか世間知らずのお嬢様みたいな雰囲気を残してるところ？
きつい見た目からは想像できない、ボクに一瞬でハマってしまった単純さ？
分からない。
分からないけれど、彼女は“真っ白”だった。
そしてどこか、可哀想だった。
TN「…だーれだ」
「…自由気ままで欲に素直なシャム猫さん」
TN「フフッ、正解。今日もステージからキミが見えたよ」
「ほんと？…じゃあやっぱり、ウィンクしたのは私にだったんだね」
バーカウンターでボクを待っていた彼女。
目を覆っていた手を解けば、愛らしい瞳がボクを見上げて嬉しそうに微笑む。
そしてボクたちは、挨拶代わりのキスを大勢が見ている中で交わすんだ。
不特定多数に見せつけるように、角度を何度も変えて、わざと舌を入れる瞬間が快感。
周りがざわめくと、Aも嬉しそうににやりと微笑むから、…ボクと同じで悪いコだね。もっと燃え上がっていく。
ああ、
このままキミを食べちゃいたいくらいだよ、A。
今日も、この前も、その前の前も、
ボクがこのクラブに踊りに来るときは、必ずAが来るようになった。
そして、決まってボクをお買い上げした彼女とホテルに向かう。
それがもはや、ボクのルーティーンとなった。
彼女の香水がいつも僕のジャケットに香るんだ。
それも悪くないと思う。
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らーみょん - ログインしないでも見れるってありますか？ (2021年9月20日 23時) (
レス) id: bc990f52e8 (このIDを非表示/違反報告)
れいら(プロフ) - WayV沼子さん» コメントありがとうございます！他の作品も読んで頂いてるんですね…!!かなり毛色の違う作品ですがどちらも応援してくださって大号泣です（ ; ; ）ありがとうございます!! ルーカスはかなり主軸の登場人物となるので、今後もご期待ください(^^)♡ (2021年9月20日 19時) (レス) id: c38a85a6a7 (このIDを非表示/違反報告)
WayV沼子 - 表現力、設定、どれも素敵な小説だと思っていたら、大好きな作者さんだったなんて…！感激です。これからも応援しています。大好きなルーカス出してくださりありがとうございます(涙) (2021年9月18日 1時) (レス) id: 2887d301bf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：れいら
| 作成日時：2021年9月14日 23時
