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今日の相手は一大電子企業の幹部。
最近はセキュリティーやサイバー部門にも精を出しているとのことで、
…韓国のどこかに、オッパの姿を見つけることは出来ないか。
無謀とも言えるような作戦だけど、4年間ずっとこんなことを繰り返してきた。
街中に設置する予定だという防犯カメラの映像の中から、それらしき人物の姿を弾き出したら私に送ってほしい。
そんな約束を、身体を売って取り付けた。
日付が変わった頃、家族に疑われないようもう帰らなければならないと、彼は名残惜しそうに私に無駄に長いキスをして去っていった。
私は彼を笑顔で見送ってから部屋に戻ると、入念な歯磨きと体の洗浄を行い帰り支度を整えた。
いつもはこのビルの最上階に特別に作ってもらった部屋に住んでいるようなものだけど、明日は珍しく予約が入っていないし、一人でゆっくりしたい。
一度エレベーターで、同じく最上階にある管理室まで上がる。
ドアをノックすれば、「はーい」と柔らかな声が中から聞こえてきた。
「お疲れ様です」
KN「ああ、お疲れ様。今日は早かったね？」
まあまあ座って、とお茶を淹れながら促してくれる。
彼こそがこのクラブのオーナー、クンさん。
4年前からお世話になってるけど、彼は冷静で、頭が良くて、器用で優しくて。
そんな彼に父性を感じるくらいには、私も彼に信頼を寄せている。
示されたソファーには座らず、彼のデスクのそばに立って窓から月を臨んだ。
やけに美しく見える三日月。
その白い光は、我を忘れて眺めたくなるものだ。
「自分の家に帰ろうと思うの。少しここを空けるね」
KN「そっか。久々にゆっくりしておいで。…さっきのクォンさんとは、どうだった？」
「ふふ、それがね。防犯カメラの映像、私に流してくれるって。AIがウィンウィンに似た人を弾き出したら、私に報告するって約束してくれたよ」
KN「おお！じゃあ…可能性は少し広がるね」
借金を返済してもまだここで働く理由。
ジャニみたいなツテもあるんだし、個人で動いた方がフットワークは軽くなるのかもしれないけれど、
…本当は、私はクンさんのそばに居たいのかもしれない。
孤独な私を守ってくれた。
そんな彼のそばを離れたくない。
彼がデスクに腰を下ろすと、私はそっと後ろから彼に抱きついた。
彼の胸の前で手を組むと、優しく重なる彼の大きな手。
首筋から香るコロンは、洗練された大人の奥ゆかしい色気を感じさせる。
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らーみょん - ログインしないでも見れるってありますか？ (2021年9月20日 23時) (
レス) id: bc990f52e8 (このIDを非表示/違反報告)
れいら(プロフ) - WayV沼子さん» コメントありがとうございます！他の作品も読んで頂いてるんですね…!!かなり毛色の違う作品ですがどちらも応援してくださって大号泣です（ ; ; ）ありがとうございます!! ルーカスはかなり主軸の登場人物となるので、今後もご期待ください(^^)♡ (2021年9月20日 19時) (レス) id: c38a85a6a7 (このIDを非表示/違反報告)
WayV沼子 - 表現力、設定、どれも素敵な小説だと思っていたら、大好きな作者さんだったなんて…！感激です。これからも応援しています。大好きなルーカス出してくださりありがとうございます(涙) (2021年9月18日 1時) (レス) id: 2887d301bf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：れいら
| 作成日時：2021年9月14日 23時
