・ ページ12
.
SC side
…来てしまった。
玄関の前に立ってから気付いたんだ。
もうこんな時間だし、Aヌナだって練習で疲れてるだろうし、俺は大人しく寝てれば良かったのに。
ここまで来て帰ろうか迷い始めるなんて、俺の優柔不断さ加減には呆れる。
だけど…
……どうしても、Aヌナに会いたかったから。
「ソンチャナ！」
SC「Aヌナ…！」
「ふふっ、入って。お腹空いてない？」
ドアを開けて現れたヌナは、嫌な顔一つせずに…むしろ喜んでいるような素振りすら見せて、俺の手首を掴み部屋に迎え入れてくれる。
その笑顔を見ると、ほっとするんだ。
不思議な思いが、心を暖かくしていく。
「いきなりだからびっくりした(笑)」
SC「ほんとごめんなさい… 僕もどうして急に会いたくなったのか分からなくて(笑) ……迷惑でしたよね」
「そんなわけ無いじゃん。私は大好きなメンバーにならいつでも会いたいよ？」
そう言って微笑む姿に、また胸がじんわり暖かくなって、音を立てる気がする。
お風呂から上がったばっかりなのかな。
髪を拭きながら微笑むAヌナは、「そこ座ってて」とソファーを指差した。
ヌナの家に来るのは3回目だ。
最初はドライブのあと荷物を置きにきた時、次はショウタロウヒョンと手料理を食べに来た時。
ふと窓辺を見てみると、ほんの最近一緒に出かけた時、俺がヌナにプレゼントした百合の花が綺麗な花瓶に挿してあった。
…嬉しい。
毎日、見てくれているのかな。
そして、その度に俺を思い出してくれたりするのかな。
ハーブティーを淹れたティーポットをテーブルの上に置いて、ヌナは俺の隣に座った。
肩が触れそうで、触れない距離。
どうしてそれを、“もどかしい”と感じるんだろう。
…この頃の俺は、なんだか変みたい。
だけどそれを、特段嫌だとも感じないんだ。
こんな感情には経験が無くて、どうしたらいいか分からない。
だから、今はただ…
…もっと、Aヌナの笑顔を見つめていたい。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1135人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「NCT」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
れいら(プロフ) - 黒雷丸さん» コメントありがとうございます!!嬉しいです…！（ ; ; ）マフィアゲーム私も書きたいと思っていたのでリクエスト頂けてとっても嬉しいです!!!ぜひ書かせて頂きます(^^)本当に励みになる応援のお言葉を沢山ありがとうござます…！！！これからも宜しくお願い致します！ (2021年6月20日 0時) (
レス) id: c38a85a6a7 (このIDを非表示/違反報告)
黒雷丸(プロフ) - 第1話から一気見しました！最高でした…！！これからも楽しみにしてます！あの、次のリクエストに空きがあったらで良いのですが、127のマフィアゲームに女王様が参加してるのが見たいです！！リクエスト消化してからで構いませんので！！てよよ、ユタとのケミ最高です！ (2021年6月19日 13時) (レス) id: 5ed57e6908 (このIDを非表示/違反報告)
れいら(プロフ) - まるころさん» コメントありがとうございます！お楽しみ頂けましたでしょうか(^^) (2021年6月15日 18時) (レス) id: c38a85a6a7 (このIDを非表示/違反報告)
れいら(プロフ) - ちちゅさん» リクエストありがとうございます!! 今頂いてるリクエストを全て消化したら真っ先に書かせて頂きますね！(^^)お気遣いありがとうございます、、（ ; ; ） (2021年6月15日 18時) (レス) id: c38a85a6a7 (このIDを非表示/違反報告)
れいら(プロフ) - さわかさん» わぁ！リクエストありがとうございました！！リクエスト見た瞬間、「これは絶対いい話になる…！」と興奮()しておりました笑笑 そのように言って頂けて本当に良かったです（ ; ; ）こんな作品ですがこれからも応援頂けると幸いです…！！ (2021年6月15日 18時) (レス) id: c38a85a6a7 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：れいら
| 作成日時：2021年6月10日 22時
