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テヨンが突然行きたいと指を差したのは、ぽつんと佇んでいた小さなお花屋さん。
中に入ると可愛らしいおばあさんが、あらあら素敵な恋人さんね、と迎え入れてくれた。
恋人と言われても否定しようとしないテヨンと私。
顔を見合わせて、笑ってしまった。
ソウルにも小さなお花屋さんは何軒か見かけるけど、こういうところを見ると実家のことを思い出す。
のどかな町で、花に囲まれて育ったからかな。
今日この町に一歩を踏み出した瞬間から、どこか懐かしい空気を感じていた。
テヨンは同年代の人とのコミュニケーションは苦手なようだけれど、年上の人とはすぐ仲良くなる。
おばあさんと親しげに話しながら、何かを探しに店の奥へと歩いていった。
コスモス、ダリア、サルビア。
サフランまであるなんて、なかなか珍しい。
そんな風に店内でテヨンを待ち続けること数分、突然スマホに着信が入った。
画面を見てみれば、なぜかそこには“テヨン”の文字。
私は戸惑いながら電話に出る。
「…テヨンア？」
TY『ふふっ、Aヌナ。外出て、待ってて』
…これは何かを企んでるな。(笑)
私は思わず笑って、分かったよと返事をする。
可愛い弟が何かしてくれるみたい。
わくわくしながら外に出ると、もう陽が暮れかけの港町は藍色に染まっていて、一閃の夕陽がドラマチックな色彩を生み出す。
自然が生み出す豊かな美しさに目を奪われ、
ふと思い出したようにお店の方に振り向くと、
少しだけはにかんだ微笑みを浮かべながら、
真っ赤な薔薇の花束を持ったテヨンがこちらへと歩いてきた。
「……！」
TY「…お待たせ。ありったけの薔薇、出してきてもらっちゃった…」
「テヨンア、それ…」
TY「…Aヌナ。受け取って」
貴公子然とした彼の立ち姿。
だけど目を細めて、私から目を逸らして
耳を赤くして、花束を差し出す。
テヨンの表情によく映える、香り高い薔薇。
こんな、ドラマみたいなサプライズ。
…ううん、テヨンがくれる薔薇は、どんなドラマのシーンよりも、ロマンチックで美しい。
「…ありがとう…！」
そう伝えれば、彼はようやく私の目を見る。
大きな瞳は、ほんの少しだけ揺れたあと、
優しい風に包まれて 瞬きをした。
TY「…Aヌナ、40本の薔薇の意味はね。“真実の愛”だって」
TY「そして、赤い薔薇の花言葉は…」
TY「“あなたを、愛しています”」
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れいら(プロフ) - れなさん» 以前コメントくださった時にたまたまヘチャンの部分の下書きをしていたので、作者も驚きました！😂💖お喜びくださって嬉しいです♡ありがとうございます！ (2021年11月1日 0時) (
レス) id: c38a85a6a7 (このIDを非表示/違反報告)
れいら(プロフ) - 矮楼さん» クプスくんの登場喜んで頂けて嬉しいです〜！♡ 何周もしてくださるなんて、本当にありがとうございます（ ; ; ）チャニョルとタオちゃんは半端ないことになりそうですね！笑 絶対面白くなりそうなので近いうちに書かせて頂きます！ (2021年11月1日 0時) (レス) id: c38a85a6a7 (このIDを非表示/違反報告)
れいら(プロフ) - すけさんさん» コメントありがとうございます！沢山お読みくださりありがとうございます😭❤️終わりを惜しんでくださるのも本当にありがたいです🥲沢山愛してくださってありがとうございます！ (2021年11月1日 0時) (レス) id: c38a85a6a7 (このIDを非表示/違反報告)
れな(プロフ) - テオドンありがとうございます😭❤️可愛い❤️ まさかのちょるちょるも😭❤️本当に終わってほしくないです😭 (2021年10月31日 7時) (レス) @page24 id: dce001e485 (このIDを非表示/違反報告)
矮楼(プロフ) - まさかのクプス溺愛は想定外。ありがとうございます！！！！！個人的に需要しかないです。何周もするほど好きな作品でまさかの登場ありがとうございます。叶うことならタオとチャニョルももっと見たいです。お身体に気をつけて無理ない範囲で更新頑張ってください。 (2021年10月29日 0時) (レス) id: a288b1da6f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：れいら
| 作成日時：2021年10月28日 22時
