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JM side
かなり酔っているAヌナの小さな手を引いて、少し廊下を歩けば、VIP専用のオープンテラスに辿り着いた。
彼女をソファーに座らせ、俺は無人のカウンターにあるウォーターサーバーから水を注ぎ彼女のもとへ戻る。
隣にそっと腰を下ろせば、Aヌナは俺を一瞬だけ見上げて、またすぐに目を逸らす。
その仕草はどこか拗ねているようで、…照れているようでもあって。
可愛い、なんて正直な思いがほとばしってしまいそう。
俺はグラスをヌナに差し出して、頬杖をつくとその横顔をじっと見つめた。
「…見ないで」
JM「ふふ、…どうして？」
「……はずかしい」
心に感じていることがそのまま口から漏れたような、素直な言葉。
水をぐっと飲みこんで俺に背を向けてしまった、今夜だけはやけに不器用な彼女が愛おしい。
しばし続く無言の時間。
俺はすぐ隣に彼女の存在を感じられるだけで、幸せだった。
…んだけど、
どうやらAヌナは違うらしい。
「…んで」
JM「…え？」
「なんで、なの」
JM「…」
「…ジェミナ、いっつも私のそば来て、抱きついたり、かわいいとか、言ってくる」
JM「…うん？」
「…ふたりのとき、好きとか、ポッポとか、してくる」
JM「あはは… 改めて言われると恥ずかしいね」
「……わたし、どんどんへんになったの、」
JM「…変？」
「ジェミニがそんなことするから… ……今日は、どうなんだろう、…なんて考えるのもばかみたいで、…期待なんてしてるわけじゃないのに…」
「…そんなんじゃないのに、……ジェミニのことばっか、気になって…」
その言葉に、思わず俺は彼女へ振り向く。
こんなに近くに座っているのに、俺に背中を向けたまま。
…なんだかそれも、ヌナらしい。
静かに大きくなっていく俺の鼓動が、ヌナに聞こえていないだろうか。
俺は勘違いでもしちゃいそうだった。
だってこんなに、頬が熱い。
JM「…Aヌナ」
「やだ」
JM「…え？」
「いつもそんな呼び方じゃない…」
JM「いつもって……」
「…あれ、すきなのに」
JM「…！」
どんどん小さくなっていくその声は、くすぐったい微熱を帯びて俺を揺さぶる。
…お酒を飲んだらその人の本性が出るってよく言うけれど、
あなたはそんなことを思っていてくれたの？
俺は嬉しくてどうにかなってしまいそうだ。
JM「…Aちゃん」
その名前が、
心の底から愛おしい。
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れいら(プロフ) - SFさん» この展開はジェミンが黙ってないですね、、！！笑 そんなそんな、天才だなんて恐れ多いです汗 ですがこれからも楽しんで頂けるように頑張りますね！暖かい応援ありがとうございます！^^ (2021年8月23日 0時) (
レス) id: c38a85a6a7 (このIDを非表示/違反報告)
SF(プロフ) - 負けるなジェミン、、、と言う謎感情発動してます笑笑笑笑毎回本当に楽しんで読んでおります！そして、繊細な心理描写に毎回脱帽しております、、天才、、、、 (2021年8月22日 2時) (レス) id: 3dff394c60 (このIDを非表示/違反報告)
れいら(プロフ) - SFさん» コメントありがとうございます！…開いてると思います！！（） こちらこそ暖かい応援をありがとうございます！^^ (2021年8月16日 9時) (レス) id: c38a85a6a7 (このIDを非表示/違反報告)
SF(プロフ) - ついに、、、来た、、、、パンドラの箱は開くのか、、？？？？という気持ちでワクワク楽しんでおります。いつもお話しありがとうございます！ (2021年8月15日 0時) (レス) id: 3dff394c60 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：れいら
| 作成日時：2021年8月14日 15時
