Crossed Destiny (ページ6)

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JH「はじめまして」

「…」

『ジェヒョナ～！ねえAすごいよ、いきなりジェヒョンがついてくれるなんて！』

「へ…？」

JH「ふふっ、シギョンちゃんありがとね。閑散期だから助かるよ」

店内は豪華なソファーや内装、シャンデリアで飾られている上に、レーザーやミラーボールなども輝いていて、とにかく目が眩むような世界観。私はすっかり空気に呑まれていたけれど、彼が現れるとそんな内装のことが頭から吹っ飛ぶくらいの衝撃を受けた。

…こんなに顔の綺麗な人、初めて見た。

真っ白な肌にすらりとしたスタイル。クールな雰囲気なのに、微笑むと現れるえくぼが愛らしくて。私が呆気に取られて彼を見上げていると、くすりと優しく笑った。

『ねーえ、ウィンウィンは？まだ？』

JH「もう来るって、ちょっと待ってて」

「…」

JH「ふふっ、緊張してる？こういうとこ、初めてかな」

「……はい」

こんなに近くに座るのか。私は思わず友人の方に体をのけ反らせる。
…なんか、凄くいい匂いがする。心臓がうるさい。
声も、低くふくよかな音色で、色気がある。

どんな角度から見たって、端正な顔立ち。
視線を奪われたまま、彼と目が合えば一気に頬が熱くなった。

こんな格好いい人に会えるなら、確かにお金を落とすかもしれない。私はホストにハマる友人の心理を一瞬にして理解した。…確かに、めちゃくちゃ、めちゃくちゃ格好いいぞ。

JH「改めて、ジェヒョンです。お名前、聞いてもいい？」

「…A、です」

JH「Aちゃん」

「…はい」

『A～、ジェヒョンはこの店のNo.1なのよ。普段は絶対初回でついてくれないんだから！マジで凄いことなんだよ』

JH「ふふっ、いつもお世話になってるシギョンちゃんのお友達だしね。さあ、何飲む？」

「えっと…」

WW「ごめん、お待たせしました～」

『キャー！ウィンウィン遅いよ～！』

…なんか、またイケメンが来た。
いや待って、この人もジェヒョンさんとは違う系統の美形だ。顔小さい、脚が長い、目が綺麗すぎる。この店どうなってるの、って頭がパニックになる。

そんな私のあたふたした様子を見たのだろう。ジェヒョンさんはくすくす笑い、私を横目で見ながらそっと呟いた。

JH「かわいいね」

…こういうふうに嘘を吐いて、女の子を落としていくのか。
私はその技巧に感嘆した。

だって、心臓が張り裂けそうなくらい高鳴っているから。

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