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MK side
君を初めて見たとき。
こんなことを思うなんて、心底おかしいだろうし、
俺は怪我したついでに頭をやられていたのかな、なんて思った。
だけど、時間が経てば経つほど、それが確信に変わっていった。
彼女を思う時間、彼女の言葉を思い出すひととき。
あの笑顔を心に描く瞬間。
君のことを、想うたびに。
“生まれてこなきゃ良かったのに、って”
“生まれることを望まれていなかったし、生きることも良く思われてなかった”
“どこにも、認めてくれる人がいない”
その涙が、何故か暖かいものに見えたのは
…俺の心と同じ温度を、君も抱いていたから。
MK「この先、どんなことが起ころうが」
MK「たとえ俺が、どんな目に遭ったとしても」
MK「君は、君のことだけは、俺が…」
MK「絶対に、守る」
そうだ。
俺がこの街に流れ着き、荒んだ街の片隅で、君に出会った理由。
きっと、Aを最期まで守るため。
彼女が心からの笑顔で、幸せを感じられる日が来るまで。
“マーク”
“誰かのことを愛し、真に守れる人間になりなさい”
“大丈夫、あなたは…”
“強い子よ、私たちの子どもなんだから……”
MK「A」
「っ……」
MK「受け入れられなくても、逃げてもいい。俺を拒否しても、なんでもいい。だけど…」
Aの頬に流れる涙を、指で拭う。
あの夜と同じだ。…柔らかなその頬が、冷えきっている。
俺はAの手を握った。
彼女の瞳を見上げる。
MK「Aが平和に暮らして、また心から笑える日まで、俺が守る」
「…マーク、」
MK「………守っても、いい、かな。えっと…」
「…ふふっ、あははっ…」
MK「な…なんで笑うの…」
Aは、耐えきれないといった様子で、笑った。
目を細めて、涙を拭いながら、笑う。
俺を見つめる眼差しが、日向のように暖かい。
そこは男らしく言い切ってよ、
…でも、言い淀むのがあなたらしくて好き。
そう、Aは微笑んで。
俺の手を、ぎゅっと握り返す。
真っ暗闇に、天使の梯子が降りてくるみたいだった。
俺の心を彩っていく。
彼女の笑顔で、溶けていく。
気が付けば、俺も笑っていた。
世界の果てで、君を想った。
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cooky(プロフ) - 設定がすごく良く作り込まれている作品だと思います！続きも楽しみです！！:) (3月19日 1時) (
レス) @page49 id: 8d4c7960bd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：れいら
| 作成日時：2024年3月18日 2時
