Crossed Destiny (ページ4)

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MK side

「そうね、期限は1週間以内。別に出来なくてもいいけど、その時はドヨンに頼むから。だけど…」

JO「…後のことを考えたら、マークが適役、ってことか」

…いや、俺にはヌナが考える計画が何も見えてこないんだけど。
未だ混乱し続ける俺を見て、日本刀の手入れをしながらテヨンイヒョンは苦笑した。

なんで俺じゃ駄目なんだよ、とぶつぶつ呟くヘチャンに肘で小突かれながら、俺はつい前髪をかき上げて沈黙した。

MK「…ヘチャナ」

HC「ん？」

MK「その…なんだっけ？名前…」

HC「A」

MK「そうそう、その子。どんな性格？」

HC「まあ、真面目で優しくて顔も可愛くて、非の打ち所がない“ザ・いい子！”って感じ。…だけど」

MK「うん」

HC「まあ、あのバックグラウンドだから、性格に陰は感じさせるよね」

MK「…」

HC「難しいとは思うけど、心を開ければあとはこっちのもん。そんな感じ。…まあ俺はそれに苦戦してるわけですが」

MK「そっかぁ…」

…つくづく思う。俺にこんな役回りは向いてないはずだ、と。
それなのにヌナはどうして、俺にそんなことをさせるのだろう。きっと、これも俺が理解できない範疇にある彼女の思考に答えがあるんだろうが。

辟易していると、扉が開いて仕事終わりのジェヒョニヒョンが戻ってきた。俺はすぐさま計画の打ち合わせをすべく、ヒョンのもとに駆け寄る。

なんだか、ヒョンと話していても気が進まない。
どうしてだろうか。…まだ顔も知らないその少女のことを思うと、胸の古傷が痛んだ。

MK「だから、俺がそうするから、ヒョンは…」

JH「…ふんふん、なるほどね。おまえもよく一瞬で、そんなこと思いつくよね」

MK「…仕事だから、しょうがなく」

溜め息をつくと、ジェヒョニヒョンは俺の肩をぽんと叩いた。
ヒョンと顔を見合わせつつみんなの方を向けば、ユタヒョンはヌナと見つめ合って何やらくすくすと笑っていた。

YT「…それにしても、こんなことってあるもんなんだな」

「あたしも思ったわよ」

JW「ふふっ、運命感じるね」

母が憎いわ、と、ヌナが囁く。

俺はその言葉に苦笑した。
それはみんな、同じことを思っているみたいだった。

TY「まさか、ヌナと同じ名前とはね。……A」

俺たちがやっとの思いで見つけた、“1000億の少女”。

何も知らない彼女をこの暗闇まで引きずり込むのは、俺だ。

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