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MK side
TY「それで…彼女をおびき出せそうか？」
HC「うーん…最初は天真爛漫で世間知らずな女の子かと思ってたけど、なんか警戒心強くて、しっかりしてるんだよなぁ。正直、ちょっと手こずってる」
YT「それ、おまえの誘い方が下手ってことは無い？」
HC「酷いなユタヒョン！俺は一生懸命やってるよ〜！」
ヘチャンがわんわん喚く様子を横目に、乾いた笑いをこぼす。
ユタヒョンたちの吸う煙草がもくもくと匂う室内に目を細めつつ、俺はソファーの背もたれに倒れて、目を閉じた。
そっと左腕に触れる。この前巻いてもらった包帯の感触。…もう外しても良さそうだけど、テイリヒョンに怒られるんだろうな。
死ぬこと以外、どうってこと無いのに。
むしろ、死ぬことも怖くない。
MK「…無理に拉致すればいいんじゃない。俺たちなら楽勝だよ」
JO「おお、これまた物騒な話が…」
JW「物騒なことしかしてないでしょ、僕たち」
HC「いや、それがね？Aは彼氏じゃないって言い張ってるんだけど、いつもそばにくっついてる男がいるんだよ。プライベートも一緒に居るみたい」
MK「じゃあその男も一緒に…」
TI「マーク。一般人には手を加えない約束だろ」
MK「…はい」
目的があるんだ。
そして、その鍵がすぐそばにある。
ならば、多少強引な手を使ってでも奪い取って、さっさとやってしまえばいいのに。俺たちの積年の思いが晴れるまであと少しの場所まで来ている。
テヨンイヒョンは立ち上がり、壁に掛けてある日本刀の一つを手に取る。そして、すぐそばの椅子に腰掛けていた彼女をそっと見た。
TY「…ヌナ、どうしようか」
彼女は咥えていた葉巻を硝子の皿に置き、伏せていた瞼をおもむろに上げた。
その蝶みたいな睫毛と、ぞっとするような迫力の眼差し。
東洋人の美しさを形にするならば、彼女のような人間のことを言う。
黒のショートヘアを耳に掛け、揺れるダイヤのピアス。
彼女は静かに俺を見つめていた。虎のような、その視線。
「マーク」
MK「…はい」
「その女、ここまで連れてきなさい。出来るわね？」
MK「お…俺が？ヘチャンじゃなくて？」
「ヘチャンは現に出来てないでしょ」
HC「ちょっと〜！！それは無いよヌナぁ！」
JW「あはははっ！ヘチャン、ドンマイ！」
どっと笑いが沸く中で、俺は混乱していた。
…どうして俺が、なんて。
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cooky(プロフ) - 設定がすごく良く作り込まれている作品だと思います！続きも楽しみです！！:) (3月19日 1時) (
レス) @page49 id: 8d4c7960bd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：れいら
| 作成日時：2024年3月18日 2時
