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JM「試験終わったら、俺が迎えに行くから。絶対に待っててね？」
「…うん」
否が応でも眠気が襲ってくる昼過ぎ。
今日の最後の試験は、ジェミンが取っていない講義のものだ。
去り際にジェミンはアイスコーヒーを手渡してくれた。
…どうして、こんなに私に拘るんだろう。
もっと強引に誘えばいいものを、彼は一定の距離感を保ちながら、ずっと私のそばに居てくれる。
それに、ジェミンのそばに居ると安心する。マークとは何か違う、だけど確かな安定感。数か月毎日のように彼と会っているからかもしれないけれど、彼というストッパーがこの先の夏休みで居なくなってしまえば、私はいよいよどうにかなってしまうかもしれない。
嘆息しながら学生番号順に定められた席につく。
復習のためにノートを見ていても、身が入らない。
だけどそんな時、後ろの席から私におずおずと声をかけてくる人がいた。
『あの…すいません』
「え？」
『消しゴムとシャーペン、余ってませんか？ごめんなさい、忘れちゃって…』
いや、試験の日に筆記用具忘れて来るってどういうことよ。
とか胸の中では思うけど、笑いながら快く彼にシャーペンと消しゴムを手渡す。
すいません、と何度もはにかみながら謝る彼の笑顔はなんだか眩しかった。人の良さが表情に表れている。
彼の笑顔に、どこか意識を目の前の現実に戻された気分だった。
試験にはこれまでよりも集中できた。
教授の合図で試験は終わり、うんと伸びをしてリラックスしていると、再び後ろの席から声をかけられた。
『ありがとうございました』
「あ、いえいえ」
『本っ当に助かりました！あの、何かお礼させてほしいんですけど…』
「ううん、気にしないでください」
『いやでも、させてください。させてもらえるまで帰りません！』
「…ふふっ、そこまで言います？」
必死そうに張り切る姿が愛らしく、笑ってしまった。
それに、どこかたどたどしい韓国語も。きっと留学生なのだろう。
結局彼に購買で何か買ってもらうことになり、並んで構内を歩く。
「1年生ですか？」
『年は2年生と同じなんですけど、今年から留学してきて…』
「ああ、留学生なんですね！どこから？」
『中国です』
そして彼ははっとしたような表情で、私に向き直る。
まだ名前言ってませんでしたね、なんて微笑んで。
XJ「僕の名前はシャオジュンです。よろしくお願いします」
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cooky(プロフ) - 設定がすごく良く作り込まれている作品だと思います！続きも楽しみです！！:) (3月19日 1時) (
レス) @page49 id: 8d4c7960bd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：れいら
| 作成日時：2024年3月18日 2時
