Crossed Destiny (ページ15)

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JO「まさか…気付いたのか？俺たちの動きに…」

YT「あの街は…黄龍会が網のように目を張っている。俺たちが情報を掴んだ瞬間から、奴らがAの存在を勘づいていてもおかしくない」

「そういうこと。思ったよりも事態は切迫してきている。さっきジェヒョンが言ったように、先にAの身柄が向こうに渡ってしまえば、全てが水の泡だわ」

MK「じゃあ…」

「マークは当初の予定のまま動いて。ヘチャン、分かってるわね？大学でAに近付く不審な者があれば、男だろうが女だろうが排除して」

HC「分かったよ、ヌナ」

「…それにしてもまさか、もう動き出すとはね。どこから情報を掴んだんだか」

TI「ふふっ、もっと事態が派手に動けば、またお引越しが必要になるんじゃない？ここも」

TY「抗争はなるべく避けたいんだけどな…。正直、今のあいつらをまとめて相手できるほどの戦力は、俺たちには無い。今は耐え忍んで、身を隠すべきだ」

JW「う～ん…正直、こんなに長い間大人しくしてたら体がなまってきちゃうよ」

「黙れ戦闘狂」

JW「戦闘狂じゃないもん！」

「…これ以上、失いたくないのよ。戦いは避けて」

私の言葉に、テヨンは重い表情で頷く。
私たちは相当数の屍の上に立って、今ここまで辿り着いた。
仲間の死を無下にすることなど出来ないからこそ、慎重に、だけど迅速に動くべきだ。

机の上に長らく放置していたコーヒーは、とっくに冷めていた。
ぐっと飲み干すと、頭が冴え渡る。

「まさかの事態、ではあるけれど」

TY「…」

「黄龍会が1000億の少女を獲得するために虎華(フゥーファ)を投入しているとしたら、非常にまずい事態よ」

HC「うわぁ…相手にしたくねぇ…」

「でしょう？でもね、あいつらはそもそも私たちを潰すことを狙っている。いずれにせよ彼らとの戦争は避けられない。だけど、それにあの子を巻き込まないためにも、私たちはネックレスを迅速に手に入れる必要がある」

…彼の鋭い瞳を思い出す。

彼らの相手をしながらAを護らなければならない。
なんて厄介なことを仕組んだのだろうか、うちの母親は。

溜め息をつきながらも、銃をぐっと握った。

「必ず、やるのよ。全ては復讐のために」

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