Crossed Destiny (ページ1)

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◇運命の鎖ページ1

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HC「そのネックレス、誰から貰ったの？」

「…え？」

彼の丸く愛らしい瞳が、私の胸元を見つめていた。
その視線に異様な執着を感じるのは、今日に限ったことではない。

私は慌てて服の外に出ていたチャームを襟の内側に隠す。
沈黙を破りたくてえっと、と口ごもるが、彼の想定外の言葉に私は焦りきってしまっていた。

HC「綺麗なネックレスじゃん」

「あ、ありがとう」

HC「お母さんにでも貰った？」

「…」

HC「…ごめん、あんま突っ込んじゃいけなかったか」

ヘチャンは微笑み、学食のお盆を手に立ち上がる。もう3限が始まるところだ。私はビビンバ定食を少し残したまま、彼のあとを追った。

廊下でヘチャンと別れて講義室に向かっている最中、私は無意識に服の上からネックレスを触っていた。

“A、そのネックレスは誰にも見せてはいけないよ”

なんだかヘチャンにネックレスの存在を見られていたことにばかり気を取られ、頭がぼうっとしていた。だから私は彼が背後から私に近付く気配に一切気が付かず、声を掛けられた瞬間に大きく肩を震わせてしまった。

JM「…そんな驚かなくたっていいだろ、傷付くんだけど」

「ごめん…考え事してた」

JM「今日の小テスト、ちゃんと準備した？」

「もちろん」

JM「おーっ、さすが優等生は違うね。で…」

「…プリント見せて、でしょ？」

この大学に入学して数か月。ジェミンと共に歩く構内から見える外の景色は、徐々に夏めいてきた。

ジェミンは入学してすぐ仲良くなった同級生で、周囲からは付き合っているとばかり思われているが、唯の友人だ。それでも正直、美形でモテると有名な彼と噂になることは悪い気はしない。

彼はどこに居てもついてきて、機嫌をとってくれる。
どんなことでもしてくれる。私に好かれたいのだろう。
だけど白黒はっきりつけない、私が手綱を握っているようなこの関係性が、快感だった。

私たちはすれ違う学生たちの視線を集めながら講義室に到着した。プリントを整理しながら、ジェミンの他愛ない話に生返事をする。

そんな中、ジェミンは少し怪訝そうな顔をして、声を潜めながら私に問いかけた。

JM「…さっき、イヘチャンといたでしょ」

「…」

JM「あいつと絡むの、本当に辞めた方が…」

「ただの友だちだよ。いいやつだし」

JM「でも、」

ジェミンは、以前からヘチャンのことを気にしていた。

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