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TN「コッチ？」
「そう。で、そこの看板を右…かな」
久々に乗った。
やっぱり心地いい。乗り心地じゃなくて、彼の隣にいること、が。
テンが運転する車の助手席に座る私は、スマホのマップと睨めっこ。なんせ、何年も前に行った場所だから、よく覚えていない。それにあのときは夜だったから、道もよく分かっていなかった。
だけど、必ずそこが良かった。
またテンと、行きたかった。
昨日まで全く口を聞かなかったのが嘘のように、ドリンクホルダーには同じアイスコーヒー。道を尋ねる彼の耳には私がプレゼントしたピアスが輝いているし、そんな彼に答える私の手首には、テンがくれたブレスレットのチャームが輝く。
…良かった。今朝、勇気を出して。
昨日ほぼ徹夜でヤンヤンに相談した甲斐があった。
結論、ああだこうだ小細工は考えずに突撃しろって、私もヤンヤンもバカみたいな答えしか出せなかったけど、これで良かったの。…本当に文字通り突撃したのかよって、クンさんには爆笑されたけど。
「もうすぐ着く！」
TN「ホント？」
彼はこの道を覚えていないのだろうか。
私と目が合えば、どこか気まずそうに目をすぐ逸らすけど、また私をちらりと見ては、観念したように微笑む。そんな彼の仕草に私の頬も綻びながら、夏の中を駆けていくのだ。
あと少しで見える。
テンと見たあの季節、あの景色。
大切な思い出。
TN「…！」
林を抜けて、開けた景色。
それを見た瞬間、テンは目を丸くした。
そして、私の意図を全て理解したように暖かな溜め息をつくと、微笑んだ。
TN「…キミってコは…」
「ふふっ、また来たくて」
TN「どうして？」
「どうしても、よ」
目の覚めるような青。
空と海がひとつになるみたい。
道の脇に車を停めたテン。
外に出ると、陽射しが肌に照りつける。
さざ波の音が響く、誰もいない静かな浜辺。
磯の香りが私たちを誘う。
私は目を細めた。
砂浜に腰を下ろしたテン。
あの日みたく、私も隣に座る。
想いを告げるのなら、ここが良かった。
テンと私が初めて、キスをした場所。
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Speranz71153907(プロフ) - NCT2020から加入した女の子(中国）とソンチャンの恋愛物語が読みたいです。01生まれの167cmラッパーで性格はサバサバしている感じでお願いしたいです。 (2022年11月20日 15時) (
レス) id: 1b68452dc0 (このIDを非表示/違反報告)
れいら(プロフ) - 名無し26705号さん» お返事大変遅くなりました（ ; ; ）これからものんびり更新ですがぜひ見届けて頂けると幸いです、、、！ (2022年11月17日 17時) (レス) id: 0149abc0ab (このIDを非表示/違反報告)
名無し26705号(プロフ) - 更新楽しみにしてます（；＿；） (2022年10月11日 10時) (レス) id: a987a7fbf2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：れいら
| 作成日時：2022年8月11日 15時
