美しすぎて、ごめんなさい。５ (ページ29)

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TN side

…あの扉、Aの部屋だ。

相変わらず「テン以外、勝手に入ってきたら死刑」の張り紙があって、ボクはこんな時でも思わず笑ってしまう。

KN「テンが来る前まではピンピンしてたんだけど、インターホン鳴った瞬間に閉じこもっちゃった。(笑)」

TN「A…」

HD「緊張したんだろうね。ふふっ、可愛いよね」

XJ「…俺が連れてこようか？」

YY「うんうん。テンヒョンも会いたいでしょ」

そう、みんなにボクの心は見透かされている。
ボクは苦笑し、それでも頷いた。

…会ってくれるのかな、ボクに。

ボクらしくもなく、あんな嫉妬をしてしまった。少し欲を出し過ぎたんだ。
ボクだけ見ていてくれたらどれだけいいだろうって、Aがみんなへする愛情表現の方法を知っているというのに、それでもボクは嫉妬した。だからAは困惑し、ボクに少し、ガッカリしただろう。

Aの部屋の扉をノックしに行ったドジュン。少しして部屋の中に入ると、またしばらくして、ドジュンがその細い手首を引き部屋から出てくる姿が見えた。

どうしてボクまで、緊張してるのかな。

……会いたくて会いたくて、たまらなかったからだ。

少しして、揺れる黒髪が、視界に入る。

おずおずとボクを見上げたその瞳と、目が合う。

震える唇も、上気する頬も、

…ああ、あれほど恋しがった、キミの姿。

そのままだった。

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