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…あれ、私…
もしかして、さっき
話に夢中になりすぎて、“私”って言っていたかもしれない。
顔からさっと血の気が引く。
思わずジェヒョンさんの顔を見上げた。
…さっきと変わらないままの表情。
微笑みを浮かべたまま、ちらりと私を一瞥する。
どうしよう。
絶対に知られないように、って
あれだけイスマン先生から念押しされたのに。
「……えっ、と…」
JH「…まあ、いっか。そんなことはどうでも」
「…え？」
JH「男でも女でも、それ以外でも…別に関係ないよ。エリっていう人間を測る物差しって、それだけじゃないでしょ」
「…！」
JH「違う？」
…そんな顔して、見つめられて、
そんなこと言われて、首を横に振れるはずがない。
なんだかとっても、衝撃的だった。
…そんな風に言ってくれる人、少なくともここでは、まだ出会ったことが無かったから。
感動にも似て、ときめきにも似て。
それまでの自分が知らない感情で、胸がいっぱいになる。
「あの」
JH「…え？」
…気付いた時には、口走っていた。
だけど止める気もなかった。
…この名前で、呼んでほしかった。
その声で、私の名前を、呼んでほしかった。
「エルじゃなくて、Aです」
JH「…」
「……私、Aっていいます」
…あーあ、言っちゃった。
これからどうなるか分からないのに。
もしかしたらまた、振り出しに戻るかもしれないのに。
それでも、そんな心配より先に、
今この瞬間に感じている熱い何かを、大切にしたかった。
それに素直に、生きてみたかった。
ジェヒョンさんは、私の言葉を聞いて
くすりと、微笑んだ。
JH「A」
「っ…！」
JH「…A、か…」
「……、」
JH「……ふふっ、…綺麗な名前だね…」
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れいら(プロフ) - てなさん» コメントありがとうございます！そちらのお話も読んでくださってるんですね！大ファンなんて…嬉しいです🥺自分でも作品の温度差が激しすぎてびっくりしてます() 両方の作品を楽しんで頂けるよう頑張りますね！私も大好きです💖 (2022年1月7日 0時) (
レス) id: c38a85a6a7 (このIDを非表示/違反報告)
てな(プロフ) - つい最近作者様のお話を知って一気読みしました！もう一個の連載の方も大ファンなのですが、「あっちで大変なことになってるメンバーもこっちでは楽しそうだ…！」と、王子様と呼ばないでを読んでいるとほっとします笑笑これからも楽しみにしてます！大好きです！ (2022年1月7日 0時) (レス) id: ee497d0949 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：れいら
| 作成日時：2022年1月6日 23時
