In other words… ページ29
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──2015年
『うわっ、あれが噂の…！』
『あいつダンス下手らしいよ』
『デビュー組の候補に入れられてるって？』
『待てよ、これ聞こえてんじゃね？』
『韓国語分かんないだろ、あいつガイジンなんだから』
『体も女みたいに細いしなー、弱そう』
『なんか、ラップが凄いって噂で…』
…この時間が一番嫌いだ。
ダンス練習が始まるまでの、先生が来るまでの…待ち時間。
意識の高い人たちはもう自主練を始めてるし、そうでない人たちは
私はどうしていいか分からないの。
話せるような人がいなければ、ダンスの基礎も無いような状態だから、一人で音楽をかけて踊って、なんてことも出来ない。
だから一人、壁際で三角座りをして、時間を潰してるだけ。
…なんのためにここに居るんだろうって、ふとした瞬間思ってしまう。
この会社に入って2週間。
練習生の中で初めて憧れたマーク、彼とのレッスンは基本的にラップしか被らない。
本当はずっと彼と練習したいのに。どうやら私には、ボーカル、ダンスに関しても、相当な技量を求められているようだ。
デビュー出来るならなんでもいい。
性別を偽っても、どうでもいい。
とにかく名前を売りたい。
私の歌を聴いてほしい。
グループとか、ソロとか、なんでもいい。
だけど、憧れの事務所のオーディションに落選した私にとって、
SMという会社は、それだけで飛び込むにはあまりに厳しい会社のように思える。
『お疲れー』
『お疲れ様です！』
『えっ、』
『うわ…！』
ダンスの先生が部屋に入ってきた。
私もみんなと一緒に頭を下げて、挨拶する。
だけど今日はいつもと違って、周囲の練習生たちがざわついてみた。
改めて顔を上げてみれば、先生の後ろに何人かの…練習生らしい男性たちがぞろぞろと続いて、部屋に入ってきた。
…そういえば、あの人たち、見たことある。
デビューに一番近いって言われてる、
なんだっけ、
…そうだ、マークと同じ“ルーキーズ”の…
『今日は特別に彼らも、お前たちと一緒に練習するからな。背中をよく見て、ダンス以外にも色々なことを学ぶように。いい機会にしてくれ。それじゃあお前たち、自己紹介をみんなに！』
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れいら(プロフ) - てなさん» コメントありがとうございます！そちらのお話も読んでくださってるんですね！大ファンなんて…嬉しいです🥺自分でも作品の温度差が激しすぎてびっくりしてます() 両方の作品を楽しんで頂けるよう頑張りますね！私も大好きです💖 (2022年1月7日 0時) (
レス) id: c38a85a6a7 (このIDを非表示/違反報告)
てな(プロフ) - つい最近作者様のお話を知って一気読みしました！もう一個の連載の方も大ファンなのですが、「あっちで大変なことになってるメンバーもこっちでは楽しそうだ…！」と、王子様と呼ばないでを読んでいるとほっとします笑笑これからも楽しみにしてます！大好きです！ (2022年1月7日 0時) (レス) id: ee497d0949 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：れいら
| 作成日時：2022年1月6日 23時
