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KN side
ただでさえ窮屈に感じる車内で、もっと距離を埋めるように、Aの肩を抱き寄せる。
Aがくすりと微笑めば、その愛らしい吐息が僕の耳元に触れた。
KN「…今でもほんとに、ジェヒョニのこと、好き？」
「……え？」
KN「…や、なんでもないよ」
「…」
不思議そうな顔して、僕を見上げる。
その鈍感な瞳が、可愛らしい。
僕は優しくAの頭を撫でると、助手席側の扉のロックを解除した。
Aの気持ちを確かめたって、何にもならないのにね。そんなこと、分かってるのに。
だけど今晩だけはどうしてか、
もう少しだけその瞳の中に、僕だけを映してほしかった。
「送ってくれてありがと、ママ」
KN「だーかーら、ママじゃないって(笑)」
「もう、じゃあなんて呼べばええの？(笑)」
KN「オッパ」
「…今さら呼ばれへんし」
KN「ふふっ、僕は気にしないけど？」
「私が気にするの！…私がオッパって言うの、なんか変やん」
KN「変？」
「髪もこんな短いし、男の子みたいやし…普段からそんな感じでみんなにも接しとるから、クンママにもそうやから…」
KN「…そんなことないよ。僕にはAが、とっても可愛い女の子に見えてる」
「…！」
もちろんかっこいいAも好きだよ、と付け加える。
だけどAの頬をぱっと赤く染めるには、さっきの一言で十分だったみたいだ。
僕はその表情があまりにも愛らしくて、微笑んでしまった。
Aは少ししたあと、何故だか悔しそうな顔をして、唇をほんの少し尖らせた。
…どうしてそんなに、可愛い顔するんだよ。
彼女の無意識ばかりが、僕を揺さぶる。
だから、その柔らかい頬に触れて、少しだけ引き寄せるんだ。
大きな瞳を見つめれば、きっと彼女の世界に映っているものは、僕だけ。
KN「おやすみ、A。素敵な夢を見てね」
「……っ、…！」
ちゅっ、って
真っ白な頬に、優しくキスを落とす。
そうすればAは呆気に取られたような顔をして、それもまた愛おしい。
僕はそっと目を開けると、
微笑みを彼女だけに投げかけたまま、車を降りるよう促した。
本当はこのまま、攫ってしまいたいくらい
それくらい、
…僕は君を独り占めしたいんだよ、A。
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れいら(プロフ) - てなさん» コメントありがとうございます！そちらのお話も読んでくださってるんですね！大ファンなんて…嬉しいです🥺自分でも作品の温度差が激しすぎてびっくりしてます() 両方の作品を楽しんで頂けるよう頑張りますね！私も大好きです💖 (2022年1月7日 0時) (
レス) id: c38a85a6a7 (このIDを非表示/違反報告)
てな(プロフ) - つい最近作者様のお話を知って一気読みしました！もう一個の連載の方も大ファンなのですが、「あっちで大変なことになってるメンバーもこっちでは楽しそうだ…！」と、王子様と呼ばないでを読んでいるとほっとします笑笑これからも楽しみにしてます！大好きです！ (2022年1月7日 0時) (レス) id: ee497d0949 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：れいら
| 作成日時：2022年1月6日 23時
