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KN side
「ねえママ、わざわざありがとうね」
KN「いえいえ。こっちから誘ったんだし当たり前のことだよ」
助手席で微笑んでいるA。
このまま夜中のドライブに連れて行きたいところだけど、明日も早いだろうから宿舎に送り届ける。
結局Aは一人で火鍋を5杯平らげた。その胃には夢と希望のブラックホールが広がっているようである。僕としては美味しそうに食べてくれて嬉しかった。(笑)
だけど一つだけ、気になることがあった。
僕はちらりと、Aの様子を横目で窺う。
KN「…ねえ、A」
「うん？」
KN「あの時ヤンヤン、なに聞いてたの？」
「あの時… …あー、あれか…」
苦笑するA。
その横顔が、ほんの少しだけ嬉しそうに見えるのは気のせいなのかな。
窓の向こうの夜空を見上げる姿は、とても可憐なようだった。
「…まあ、クンママやったらええか」
KN「え？」
「ヤンヤンなぁ、あの時…なんで私がジェヒョンさんのこと好きになったのかって、聞いてきたんよ」
KN「…あの席でそんなことを聞くのか、あいつは。」
「せやで、叱っといてよ(笑)」
KN「全く…(笑)」
ちょうど赤信号になった。
僕はAに振り向いて、その頭をぽんぽん撫でる。目を細めるAはさながら子犬みたい。
…Aがジェヒョンを好きになった理由、か。
そのきっかけはまだ、Aの心の中で、きらめいているのだろうか。大切な思い出として。
具体的な理由よりもそんなことばかり気になってしまう僕って、バカみたいだ。
「…そんなん話したってなんにもならんのに」
KN「ふふっ、そうだね。それでも気になるのが、男の性ってものだよ」
「…」
宿舎の前に車を停める。
Aは荷物を持つと、僕に振り向いた。
その天真爛漫な笑顔。
だけど、ほんの少しだけ秘密の香りを纏った、どうしようもなく惹かれる素顔。
こんな瞬間、
「…ねえママ、どうしたの？(笑)」
KN「ふふっ、…少しだけこうさせてよ」
「あははっ、なにそれ」
…どうしようもなく、君を抱きしめたくなるものだ。
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れいら(プロフ) - てなさん» コメントありがとうございます！そちらのお話も読んでくださってるんですね！大ファンなんて…嬉しいです🥺自分でも作品の温度差が激しすぎてびっくりしてます() 両方の作品を楽しんで頂けるよう頑張りますね！私も大好きです💖 (2022年1月7日 0時) (
レス) id: c38a85a6a7 (このIDを非表示/違反報告)
てな(プロフ) - つい最近作者様のお話を知って一気読みしました！もう一個の連載の方も大ファンなのですが、「あっちで大変なことになってるメンバーもこっちでは楽しそうだ…！」と、王子様と呼ばないでを読んでいるとほっとします笑笑これからも楽しみにしてます！大好きです！ (2022年1月7日 0時) (レス) id: ee497d0949 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：れいら
| 作成日時：2022年1月6日 23時
