王子様と呼ばないで (ページ26)

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TN『なりたいジブンに向かって努力することは大事。でも、“ああならなくちゃ！”ってジブンのこと追い詰めて、無理やりジブンのカタチを押し曲げるのは違うよ！！』

「無理やり…？」

TN『大体さぁ、ジェヒョニがカワイイコが好きって限らないじゃん。Aは前からカワイクならなくちゃ！って焦りすぎなの！』

「…」

TN『A。“Be the Queen”だよ。キミはキミらしくいて！』

ウン！と大きく頷いて、にっこり微笑む。
テンちゃんは画面越しに私を真っ直ぐ見つめていた。

そうだ、忘れてた。
テンちゃんは何かにつけて、いっつも私にBe yourself、Be the Queenと、彼らしい言葉を私にかけてきてくれた。

TN『そんなフウにヘコまないで。ダイジョウブ！』

最後にはバチッとウィンクをくれる。
底なしの明るさとポジティブさを持つテンちゃんを見ていると、確かに“大丈夫”って思えるから不思議だ。

私は思わず笑って、テンちゃんの言葉に「そうだね」と、そっと相槌をした。

「私らしく…」

TN『ステージの時はAらしく堂々としてるのにね。もっと自信持ちなよ、素のAだってステキじゃん』

「そんなこと言ってくれるのテンちゃんだけ… ……でもないわ。」

TN『フフッ、でしょ？みんなキミのことがダイスキなんだから！ジェヒョニもそう思ってるよ、だからありのままのキミでファイティン♡』

「…ありがとう！テンちゃんに言われると元気出る！こんな遅い時間にごめんだけど…電話して良かった」

TN『いつでもどうぞ♡フフッ、キミはいくら大人っぽいって言われても、まだまだヒヨコさんなんだから。少しずつ成長していけばいいんだよ。いつだってボクがキミを導くからね』

「テンちゃん…」

ああ、本当に頼もしい。
テンちゃんの言葉には重みがある。彼も私と同じで、若い頃から親元を離れてたった一人頑張ってきたから。

テンちゃんは…私の人生の、ロールモデルみたいな感じがしてきた。特に最近。
私、テンちゃんみたいに強くなりたい。

TN『あー、こんな風に話してたら、早くAに会いたくなるね』

「…早く帰ってきてよ、いつまで中国いるの。またテンちゃんと遊びに行きたいし曲も作りたい」

TN『エ、そんなコト言ってくれるの？フフッ、テン嬉しい！！』

TN『…もう少しだけ待っててね、テンだってまたキミと楽しいコトたくさん出来るの楽しみにしてる！』

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