ロンちゃんの憂鬱と ページ11
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RJ side
「はぁ…ロンちゃんどないしよ…ジェヒョンさんに迷惑がられてへんやろか…」
RJ「いや、大丈夫じゃない？」
俺のベッドの上でストレッチをしながら、さっきからへろへろになって話してるA。
伸ばした脚に上半身をくっつけて、部屋着のフードがその頭にぱさりと掛かる。
顔を上げたAは唇を尖らせて、白いくま耳の付いたフードを被っている姿が、悔しいけどとっても可愛かった。
Aが俺の部屋に来るときの話題は、大体これ。ジェヒョニヒョンとの恋愛相談。
…どうして俺にいつも言ってくるんだろうか。
頼ってくれるのは嬉しいけれど…そこが大事なんじゃなくて。
RJ「…まあ、疲れてる時に気遣ってお菓子くれたりするのは、誰でも嬉しいものだよ。それにAらしくて、ジェヒョニヒョンもほっとしたんじゃないかな」
「そうかな…。せやったらええねんけどな…」
RJ「…Aの釜山訛り、可愛いよね」
「え？…なに、急に」
RJ「いや、なんか…俺は好きだよ」
「…ふふっ、ほんま？せやったらロンちゃんの前ではずっとこうしていよっかな、」
と、嬉しげに微笑むA。
その丸い頬がぱっと明るくなると、俺はどうしても目を逸らしたくなるんだ。
…俺がどぎまぎしてるって、見破られたくなくて。
てか、
……もう、ほんと可愛い。
正直しんどい。
Aが好きな人のことを話しているのを、ずっと聞いているのって。
Aのタイプってこんな人なのかなとか、ジェヒョニヒョンみたいな人がいいんだろうなとか、
…Aの理想は俺とは全然違うなぁ、とか。
もう6年同じようなことを聞き続けてる。
いい加減慣れろって、諦めろって、自分でも分かってるけどさ。
「ねえ、ロンちゃん」
RJ「ん？」
「…私、今日もレコーディング頑張ったよ。偉い？」
RJ「あー、また？…もう、俺のは安売りしないって言っただろ(笑)」
「ふふっ、でもええやん。はい、ご褒美ください！」
RJ「…ん、おいで」
ソロで外に出ることも多いし、いつも「しっかりしなくちゃ」と気を張っているような、そんなAは
こんな風に、二人の時だけ
そして俺にだけ、甘えたがる。
腕を広げれば、俺に満面の笑みで抱きついてくるような
…そんなAを諦めることなんて、絶対に無理だと感じるんだ。
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作者名：れいら
| 作成日時：2021年11月25日 20時
