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JY「…嬉しそうですね」
ｲｪｿﾝ「Aが嬉しそうだから」
俺たちの目線の先には、SHINee先輩やEXO先輩に囲まれて笑うAヒョン。
今日が最後とは思えないほどに眩しい笑顔。
…いや、今日が最後だからかな。
ここ数年、どこか曇って疲れた顔をしていたAヒョンだけど、まるで憑き物が落ちたようにスッキリとしている。
ｲｪｿﾝ「俺NCTにはほんとに感謝してるんだよ」
TY「え？」
ｲｪｿﾝ「あいつ、デビュー2回逃してて。SHINeeとEXO。でもお前らと一緒に活動してる姿見てると、ほんとに楽しそうなんだ」
だから、ありがとう。
なんて、面と向かって言われると照れくさい。
でも、それならどうして
JY「…じゃあ、なんであの人はわざわざ自分から離れるんですかね」
本当に、心から楽しくて、俺たちのことが好きなんだったら…
何故それを自分から捨てるようなことをするの？
ジャニの問いに、イェソン先輩は少し笑って答える。
ｲｪｿﾝ「さぁ、…疲れたんじゃないかな」
JY「疲、れた…」
ｲｪｿﾝ「うん」
イェソン先輩は、それ以上何も言わなかった。
ただ どこか哀愁が漂うその横顔に、俺たちが知らないAヒョンを知っているような気がした。
TL「ちょ、お前なぁ…ㅋ」
「あはは！テイリの負け！」
先輩たちにようやく解放されたAヒョンと控え室の隅で戯れるテイリヒョン。
ただのじゃんけんであそこまで盛り上がれるのか、と謎に感心してしまった。
それにしても、あの2人はいつの間にあそこまで仲良くなったんだろう。
ルキズ時代から気まずい関係で、デビュー後もオサズ0期と言われていたのが嘘のようだ。
楽しい時間はすぐに過ぎてしまうもの。
公演後の激励会(?)も終わり、いよいよやってきた解散の時間。
少し早い気もするが、ここにいる人は皆今もなお活躍し続けるアーティストたち。
スケジュールだって詰め込まれているんだろう。
Aヒョンに、連絡しろよ！と言って去って行った先輩たち。
何人かはハグまでしていたっけ。
今までの騒がしさが嘘のように静まり返った控え室。
そんな時間も長くは続かなくて。
ガチャリと扉が開き、俺らのマネージャーが入ってくる。
ﾏﾈ「お前ら、A以外は今からスケジュールだからな」
その言葉に、苦笑いしたAヒョン。
ふと俺たちを見回して言った。
それは、まるで別れの挨拶で。
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作者名：揚羽 | 作成日時：2023年8月16日 18時
