No Name【NCT】 (ページ6)

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その後、これが最後だとは到底思えないほどにあっさりとスムーズに終わってしまったSMTOWN。

ステージから控室までの道中、いろいろな人に囲まれているAヒョン。

考えれば考えるほど分からなくなる。

人気も人望も、センスも素質もある人が、誰かに羨まれるほどの才能を持っている人が。

ｼﾝﾄﾞﾝ「やー、背伸びたね？」

ｲﾄｩｸ「昔はこんなんだったのに」

「あに、そこまで小っちゃくないですよ！」

SJ先輩たちに囲まれるAヒョン。

ヒョンたちからしても、長いこと可愛がってきた弟が辞めるのはやっぱり寂しいんだろう。

そういえば、AヒョンってもうどのくらいSMにいるんだろう。

TY「ジャニ、AヒョンってどのくらいSMいるの？」

JY「俺がSM来た頃にはもういたよ。俺のお世話係だった。噂だけど、SJのイェソン先輩と同期とか」

TY「イェソン先輩と？！」

ｲｪｿﾝ「俺がどうかした？」

思ったよりも大きな声が出てしまい、そこまで離れた場所にいるわけではなかったイェソン先輩が反応する。

それにしても、イェソン先輩と同じだとすれば少なくとも11年は練習生をしていたということになる。

K-POPアイドルの中でも1、2を争うほど長いはず。

ｲｪｿﾝ「で、何話してたの？」

気付けば目の前にイェソン先輩…いや、SJ先輩が大集合していた。

Aヒョンはその中にはいなくて、いつの間にか少女時代先輩たちに囲まれていた。

…普段から長兄の威厳があるタイプではなかったけど、ああやって見ると完全に弟の顔だな。

JY「イェソン先輩がAヒョンと同期だって聞いたんですけど…」

ｲｪｿﾝ「そうだね」

TY「え、本当なんですか？」

まさか本当だとは思わず、失礼とは分かりながらも聞き返してしまう。

ｷｭﾋｮﾝ「ヒョン入所何年だっけ？」

ｲｪｿﾝ「俺2001年。で、一か月も違わないくらいでAが土曜公開オーディションで入ってきた」

JY「じゃああの人、15年くらい練習生やってたんですか？」

少し離れたところで今度はSHINee先輩たちに囲まれて笑っているAヒョン。

長いとは知っていたけれど、まさか15年もとは思わなくて。

いつもフワフワと笑っているマイペースな姿からは、苦労した背景は微塵も感じられなかった。

ｲｪｿﾝ「そん時まだ7歳だったしすぐ辞めると思ってたけど…、デビューできないまま15年過ぎちゃって」

思い出すように目を細めるイェソン先輩は、どこか嬉しそうだった。