【ヒロアカ】雄英高校、１年Ａ組所属のチート少女恋を知る (ページ6)

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54話ページ6

「行くよ焦」

「・・・あぁ」

恐らく焦は炎を使うかどうか迷っているのだろう。私は聖人でも賢者でもないけどそれくらいなら察することが出来る。大嫌いだったものを変えてもらったものの好きになったわけじゃない。受け入れても良いのかな、と思ったけど受け入れた訳じゃない。

ちょっとだけ、分かるような分からないような。自分の醜い部分は充分知ってる。けど皆が言ってくれた綺麗なところ(思い出は心に残ること)を完全に受け入れられた訳じゃないんだよ。苦しくて辛くてやっぱりなんて思うときばっかりでその度に梅雨ちゃん達の言葉を思い出す。それでやっと私はここまで受け入れた。

───だからこそ

「負けたくない！！！！」

闘志の焔が燃え上がる。憎しみも怒りも哀しみも全部全部燃やし尽くして私の心を燃え上がらせる。多分触れれば火傷だなんて程度じゃすまされない、すますつもりもない。黄金の光が快晴の天下にいる黒狼を照らしているその姿は周りから見ればお伽噺のように現実離れしたものだったと後から聞いただけで今の私は知るよしもないこと。

「全部燃やし尽くしてやる！！！！
焦の焔も、全部！！！！！！！！
だから

来い!!!!!!!!!!!!｣

絶叫にも似た私の叫びは彼に届いたのだろうか。今私の目の前には真紅の炎が咲き誇っている。その光景を黒狼は笑いながら見ているのだろう。