Part.2 ページ24
.
と「ちょ、A、SOS」
虫「どしたのとしみつ、粗相した？」
と「そのSOSじゃねえよ！」
としみつがわからないという問題。
足 し 算 。
「…………」
と「おいそんな目で見んな、うそだわさすがに」
「は？なんで呼んだの？」
と「なんか暇だったから」
「そっか。そーかそーか。足し算がわからないんだね？」
と「…え？」
「しゃーない教えたげるよ。例えばね？」
ゆ「なんかすっごい悪い顔してない？」
頬杖をついて、鉛筆を器用に回しながら私の顔を見るゆめまる。
違う、ドリルを見ろ！
「例えばさあ、私この間としみつに2000円貸したじゃん？」
と「あー…？」
「で、その前にも3000円貸したから、2000+3000で10,000円返してねってこと。これが足し算だよ」
と「おま、雑なうそついてんじゃねーよ！」
「足し算わからんって言うから教えてあげただけなのにーひどーい」
と「食えないやつだぜこの野郎…！」
「5000円ね、返してね」
と「……まあまた今度な」
急に集中し始めたとしみつ。
現金ですねえ。
そういえば。
さっきからおとなしいてっちゃんのほうを見ると。
「……え、なんで解いてんの？」
て「ゆめまるに押し付けられた」
ゆめまるの手には、鉛筆ではなくタバコが。
「こーらー？」
ゆ「だって解けないの！本当に！」
「でもてっちゃんは解けたんでしょ？」
て「解けた解けた！俺割といけるかも」
「ゆめまる。てつやが解けてー？ゆめまるが解けないわけがなーい！はいグイ！グイ！」
ゆ「だからコールはやめてｗｗ」
勉強とコールという組み合わせがミスマッチすぎて、なんだか自分でも笑えてきた。
と思ったら、としみつがまた瀕死になっていた。
と「やべ、俺小2以下？」
り「やば、A助けてあげてｗ」
「違うよ！としみつは小2以下なんかじゃないよ！」
と「Aー……」
珍しく励ましてるじゃん、と虫さんがつぶやく。
いやいや、わかってないなあ。
「そんなのすら解けないんなら小2以下じゃないよ、小2み・ま・ん！小2に謝って！」
と「うっぜえ！あー死の…」
「お願い、死なないでとしみつ！あんたが今ここで倒れたら、罰ゲームの約束はどうなっちゃうの？ドリルはまだ残ってる！」
虫「絶対伝わんないよそれ！」
て「遊戯王完コピしとるやんｗｗ」
遊戯王、煽りに役立つセリフばっかだから大好き。
としみつのライフはもうゼロよ！状態になったところで、私は静かにカメラを止めた。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 2157人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：V
| 作成日時：2018年11月19日 21時
