Part.3 ページ6
.
虫「では勝者はとしみつということで！」
え、うそ、マジ？
本当に？
緩すぎて逆に怖いんだけど…？
まあ、撮れ高は割とあったのかもしれない。
だって遠目から見たらキスしてるよ私たち。
近くで見たら、至近距離で得体の知れないものくわえてるやばい男女だけど。
サムネほいほいくらいなら余裕。
そうしてめでたく(？)私たちは解放された。
し「あーやっと拭けた」
しばゆーがぱたぱたとキッチンから駆け戻ってくる。
両手にお茶を持って。
と「お前なにやっとったん、俺ら死ぬ気で頑張ってたのに」
「そうだぞ、冷たいぞ」
し「ごめんごめん、もっかい見せてくれる？」
「………そのお茶は、私たちにかな？」
し「そうそう。ふたりのために入れてたらさっきこぼしちゃって、ずっと床拭いてた」
「なるほど！持つべきものは友だよ！」
と「おま…いいやつかよ！」
手のひらくるー。
お茶を受け取る。
…え？あれ？なんか浮いてない？
気のせいかな？
としみつは普通にごくごく飲ん…
と「ぶっ、おえええ！」
し「ばかめ！引っかかったなあ！」
と「クッソまずいじゃねえか！ふざけんな！」
り「うわまっずそ…」
虫「僕ら東海オンエアだよ？ここでお茶が出てくるわけないでしょ？」
て「ひいい、しんど…」
みんなが死ぬほど笑ってる。
いや、さすがに同情するわとしみつ。
と「なんなんこの液体…」
て「わからん？」
し「それはー、バッタパウダーでーす！」
と「おえええ！おい！まじでふざけんなよお前ら！」
ですよねなんか浮いてたもんあれは完全に。
さっきのしばゆーの悲鳴は、お茶じゃなくてバッタパウダーをこぼしたからか、とひとり納得する。
と「おい服濡れたわ、どうしてくれんの」
虫「としくん、服にバッタとまってるよ」
と「うるせえチビ！」
虫「ひどい！関係ない！」
り「まあそのパーカーも緑だし、同系色って意味では目立たないんじゃない？」
と「うるせえ！この……イケメン！」
り「うっざ！」
かわいそうなとしみつはてっちゃんから服を借り、汚れたパーカーを洗濯機に放り込んでいた。
後日、洗濯機からタランチュラの足が発見され、ぞーしが叫び倒したことは想像に難くない。
ちなみに、一番おそれていた罰ゲームは用意されていなかった。
虫をくわえること以上にインパクトがある罰ゲームが見つからなかったから、らしい。
バッタティーも飲まされずに済んだ。
え、としみつ戦い損じゃん…
いや、助かったけど。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 2157人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：V
| 作成日時：2018年11月19日 21時
