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媚びうま選手権!〜虫眼鏡編〜 ページ26

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【サブチャン 】


虫「A、ちょっといい?」
 「んー…」


声の主は虫さんだった。とりあえず不機嫌な声を出しておく。


虫「さっきはごめんね、あの状況であんなの投げられたらびっくりするよね」


真向かいに正座をしながら、優しい声色で謝る彼。


虫「でもこれだけはわかってほしい。僕含めて、みんなAがかわいくてあんなドッキリしちゃっただけで、本気で嫌がらせしようなんて思ってないからね?」
 「う、ん…?」


いかんいかん。普通に返事しかけた。諭しながら褒めてくるのやめてよ、先生かお前は。いや先生だったけども!
あれ?もしかして私、今小学生に見立てられてる?


虫「普段勝気な女の子の弱点みっけたら、かわい〜からかってやろ〜ってなるじゃん?」


としみつも言ってたんだけどそれ。そんなツッコミもごくりと飲み込んで。


虫「みんなめちゃくちゃ反省してるし、もちろん僕も怖い思いさせちゃったなって思ってる。ごめんね」


出たよ頭ぽんぽん。彼女さんと仲直りするときもこれやってんのか〜?
ていうか私相手にやって大丈夫?と思ったけど今小学生扱いされてるからノーカンか。

…いやちょっと待て。虫さんも手洗ったのかな。じゃなきゃ虫さんが虫(エキス)で私の頭なでてることになるんだけど!ややこし!

驚愕の事実に気付いて顔面をこわばらせている私。それを見て、まだキレてんのかよこいつと呆れた虫さんが爆弾発言を落とす。


虫「まぁ視聴者ウケは最高だと思うけどね、あの動画」
 「…え、本当に反省してます?」
虫「してるよ。だからこの動画にも協力してあげてんじゃん。これも視聴者さんにウケるといいね」
 「…な、ん?」
虫「僕の目はごまかせんからね」
 「えぇ、リアルコナンくんじゃん…」
虫「誰がチビメガネだ」
 「だから言ってねぇぇ!」


急展開もいいところ。なんと全部お見通しだったようです。


 「えー、まさかここまでとはな…ってやつじゃん」
虫「お、それ知ってんの?」
 「赤井秀一になった気分…」


結局虫さんには勝てないということらしい。


虫「ところでどういう動画だったん?」
 「怒った私に対して、みんなはどうやって媚びへつらって機嫌とってくんのかなって」
虫「言い方悪すぎるわw」
 「虫さんはなんでカメラ回ってることに気付いたの?私そんなに挙動不審だった?」
虫「え?はったり?」
 「………はぁ!?」


この人には敵いません。




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作者名:V | 作成日時:2018年9月6日 0時

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